360km日帰り出張、キャッシュレスにため息
冷たい雨が降る関東。午前5時台の電車で東京駅へ行き、行き当たりばったりの上越新幹線に乗る。MAXときの4分後に、はくたかが出るから、「2階建ては帰りに乗れるだろう」とふんで、はくたかを選ぶ。
ネット予約も面倒と思い、券売機で新幹線自由席特急券と乗車券を買う。カードを入れて、暗証番号を入れて。行き先は高崎。
いつもどおり、名刺大のきっぷを改札機にとおし、新幹線のりばへ。MAXときが空いてたら、ときへ移ろうと思っていたけど、はくたかでもいいみたい。
はくたかの自由席はとなりの席が空いている程度。大宮でとなりの席が埋まったけど、7割程度。朝からパソコンと向き合って、あっという間に高崎。
107系がいっぱいいた、とカメラを構えたらもう遅くて、下車。すぐにカーシェアの駐車場へ行く。カーシェアは行きの新幹線車内で予約していた。
カードをピッとかざして、コンパクトカーの車内に乗り込む。ワイパーを気にしながら、関越道 高崎ICへ。高崎から、つねに右車線を走り、現場へとむかう。
マイカーのETCカードを出張先へ持ち出すのも面倒だから、地方の高速道路はETCなしレーンへ。現場のインターチェンジで、クレジットカードをスコンと入れて、高速道路料金を精算する。
仕事現場でご当地グルメにありつける時間もなく、すぐに引き返す。
カーシェアのクルマを駐車場において、高崎駅へ。降り立った時間から、5時間後に帰還。このあと、明治神宮前駅で仕事があり、急ぐ。新幹線のきっぷは行きと同じ。自由席をクレジットカードで。
明治神宮前の仕事を終え、少し時間があるからってことで、都営バスに乗って新宿三丁目駅。いま、新宿でこれを記している。
で、気づいたのは、現金で払ったのは冒頭のかけそばだけ。260円。高崎駅2〜4番のりばの間にある、そば屋で4分で片付けた昼ごはん。
キャッシュレス時代を痛感する。そういえば、帰りのMAX売店で買ったビールも、ピッだった。高崎からちょいちょい買ったビールは、ぜんぶ、ピッ。
「しっかし、どっこまでさびしい移動なんだ」
赤城の山々、高崎のにぎわい、上越新幹線のゴトンゴトン……そんな楽しみを、すべて感じずに、ピッとやって帰ってきて、新宿にいる。
朝から日暮れ前までの間に、360km移動したとは思えないで、新宿の雑踏のなか、次の仕事先へむけてぼーっとしている。
ただ思ったのは、帰りのE4系3+3列のリクライニングすらしないブロック席は、となりに席がいないと、意外と快適だなって思ったこと。これも最後かな。