※2014年8月撮影

トップ画像は、郡山駅南のJR東日本郡山総合車両センター辺りを進む水郡線の前面展望。

さて郡山駅に着いて朝食を済ませ、2・4番線の北の端で一服して「そろそろ水郡線の発車時間だわい」とノンビリ「ところで水郡線の3番ホームって何処だっけ」と考えたら、2・4番線の南の端、ってコトは長大なホームを端から端まで移動しなければならないのです。10日分の洗濯物が詰まったトランクを引っぱりながらホームを急速移動、と言ってもホームにはお客さんもいるので走るワケにもいかないのです。

ADVERTISEMENT

3番ホームに到着した瞬間に7:14発の水郡線常陸大子行が出発しました。

どひ~!

これまでのテキトーな人生の数々のちょんぼでも、15m先で乗る予定の車両のドアが閉まって出発してしまうという失態は初めてでした。

次の水郡線は、9:18の水戸行です。2時間以上あります。

※2014年8月撮影

えっ? 水戸行?

乗り損なった列車は常陸大子行。当日の予定は、上菅谷駅まで行って大田支線(9.5km)に乗り換えて常陸大田駅に行くことでした。つまり

郡山 7:14 → 9:00 常陸大子 9:40 → 10:40 上菅谷 11:35 → 11:50 常陸太田

というスケジュールでした。常陸太田駅の辺りで昼食を食べて、13:11の上菅谷行に乗るつもりでした。

これが以下の様になります。

郡山 9:18 → 12:21 上菅谷 12:33 → 12:47 常陸太田 13:11 → 上菅谷

・・・と常陸太田駅での昼食を諦めれば、滞在時間が81分から24分に短縮されますが当初予定に追いつくのです。残念なのは、滅多に訪れる機会のない常陸太田駅周辺を歩く時間が無くなってしまうことです。

…と気分が落ち着いて2時間、ぼんやり過ごしました。水戸行の列車に乗ります。水郡線用キハE130気動車です。

※2014年8月撮影

水郡線は、起点が水戸駅で終点は東北本線の安積永盛駅の137.5kmです。正式には、この駅からが水郡線。駅名標には、須賀川(東北本線)と磐城森山(水郡線)が表記されています。

※2014年8月撮影

ここで東北本線と分かれて水郡線は、左(東)に向かいます。

※2014年8月撮影

川辺沖駅です。シンプルで好きな前面展望の風景です。

※2014年8月撮影

しかし、海の無い場所の「沖」とは?

「沖」という字には「開けた田畑や人里から遠い原野などの場所」という意味がある様です。これは知らなかった。駅名標です。水郡線では一番最後、1959年(昭和34年)に開業しています。

※2014年8月撮影

2010年(平成22年)1月に水戸から郡山まで水郡線に乗りましたが、冬とは車窓の印象が全く違います。緑が豊かで黄昏れたもの淋しい雰囲気は全くありません。

※2014年8月撮影

磐城石川駅。島式ホームの3番線に入って来る下り列車と列車交換します。上りは駅舎側の単式ホーム。

※2014年8月撮影

夏休みなので中高生たちが私服で水郡線に乗って来ます。筆者が学生の頃、an・anやnon・no、あるいはPopeyeなどが一般化する前は、東京周辺と福島県の山あいの町では中高生のファッションが全く違っていましたが、昨今は、福島県も東京もさほど変わらなくなった印象です。筆者が爺になったダケ?

 

※御存知の様に、2019年(令和元年)台風19号による豪雨災害で水郡線の橋梁が2箇所流されたため、コラムを書いている2020年6月現在も西金駅~常陸大子駅間が運休となっています。2020年7月に西金駅~袋田駅間が復旧予定、残る袋田駅~常陸大子駅間は2021年夏の復旧がアナウンスされています。

※筆者は既にコラムなどで今回の青春18きっぷ鉄道旅の写真を度々使用しています。重複していますが、御容赦ください。

※価格などは2014年当時のものです。

(写真・文/住田至朗)