※2015年12月撮影

トップ画像は、備後落合駅に到着する木次線キハ120形。

木次線で最も標高の低い起点の宍道駅と三井野原駅の標高差は722m、終点の備後落合駅と三井野原駅までの標高差は274m、駅間が12.2kmなので平均勾配は22.5パーミルにもなります。1969年(昭和44年)旅客運送は気動車に置き換えられましたが、木材運搬メインの貨物列車を含め蒸気機関車時代の苦労がしのばれます。さらに木次線にはトンネルが多いのも特徴です。ディーゼルカーに乗っている分には気になりませんが蒸気機関車時代は乗客も煙に苦しんだと思います。

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では早速、備後落合駅から油木駅に向かいましょう。この間には6つのトンネルがあります。

最初は第二梶谷トンネル(351m)、左の写真です。右では西城川を渡っています。

※2015年12月撮影

※オリジナル写真が縦なので加工してあります

同様に第一梶谷トンネル(44m)と橋梁(名称が分かりません)。

※2015年12月撮影

※オリジナル写真が縦なので加工してあります

左の馬路トンネル(76m)と右が第二猪子尻トンネル(46m)。

※2015年12月撮影

※オリジナル写真が縦なので加工してあります

左は第一猪子尻トンネル(150m)と西城川を渡る橋梁の向こうに国道314号線の跨線橋。

※2015年12月撮影

※オリジナル写真が縦なので加工してあります

左、6つ目の皿谷トンネル(218m)、油木駅のある谷間に出ました。左の古い家は、かつては茅葺きだった感じです。

※2015年12月撮影

※オリジナル写真が縦なので加工してあります

駅予告票がありました。12月、木次線は少しずつ雪の多いエリアに入ってゆきます。今年はまだ少ししか降っていない様です。

※2015年12月撮影

備後落合駅から6.6kmで油木駅。元島式ホーム1面2線だったことが分かります。

※2015年12月撮影

駅出入口は奥の宍道側にあります。左の校舎の様な建物が気になりますが、調べても分かりません。敷地から学校では無く宿泊施設の様に見えます。

※2015年12月撮影

駅名標。1937年(昭和12年)開業。広島県最北端の駅です。駅を中心にする半径500mの円内には10世帯21人とあまり住民の多いエリアではありませんね。(国勢調査2010年)

※2015年12月撮影

右上の国道314号線は七ヵ所山トンネル(297.0m)に入ります。木次線は踏切を越えて西城川を渡ります。

※2015年12月撮影

三井野原駅予告票。流石にスキー場で栄えたエリアなので少し雪が多くなっています。

※2015年12月撮影

油木駅から5.6kmで三井野原駅。島根県に入りました。標高727m、JR西日本の中では最も高い場所にある駅です。

※2015年12月撮影

1949年(昭和24年)仮乗降場として開業。1958年(昭和33年)駅に昇格。運転士さんが「あの駅舎はJRが建てたものではないです」と教えてくれました。スキーブームの頃は年間8万人が訪れたそうですが・・・。

※2015年12月撮影

次は第八坂根トンネルまでの”九つ”のトンネルを抜け、二段式スイッチ・バックを通って出雲坂根駅に向かいます。木次線のハイライトです。

※筆者は既にコラムなどで青春18きっぷ鉄道旅の写真を度々使用しています。重複していますが、御容赦ください。

※価格、駅などは2015年当時のものです。

(写真・文/住田至朗)