※2020年11月撮影

トップ画像は、山口線”レオライナー”西武球場前駅に到着する8500系電車。2020年9月から走り始めた「SDGs×Lions GREEN UP! プロジェクト トレイン」です。撮影は2020年11月15日。

さて山口線乗ります。この山口線にはいささか複雑な歴史があります。筆者は小学生低学年時の遠足で「ユネスコ村」に行きました。その時に「おとぎ電車」に乗りましたが、これが現在の山口線”レオライナー”のベースになっているのです。

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この辺りの思い出を書き始めると止め処なくなりそうなので思い切って割愛します。

・・・とは言え、簡単に歴史に触れておきます。

1950年(昭和25年)多摩湖ホテル前駅とユネスコ村駅を結ぶ軌間762mmの軽便鉄道「おとぎ線」の開業がその始まり。非電化単線でした。1952年(昭和27年)地方鉄道法の地方鉄道に転換、山口線に改称。設備の老朽化と西武ライオンズ球場がオープンしたことで西武球場前へのアクセス改善も含めて「おとぎ電車」は廃止されました。

1985年(昭和60年)に設備を一新、起点は西武遊園地駅ですが終点を新たに西武球場前に移し(路線距離2.8km)現在の AGT(案内軌条式鉄道)として再開業しました。旧線(762mmの軽便鉄道軌道)は廃止。ここからの写真は2020年8月5日撮影。

※2020年8月撮影

狭山線西武球場前構内から通路を上って山口線”レオライナー”ホームに来ました。島式ホーム1面2線です。

※2020年8月撮影

駅名標。

※2020年8月撮影

1985年(昭和60年)新交通システムに転換、経路変更した新しい山口線の7・8番ホームの供用開始。

これが「側方案内軌条式」の線路。列車は空気入りゴムタイヤ+補助輪で運行されます。私鉄でAGT路線を運行しているのは、西武鉄道山口線の他にも「山万ユーカリが丘線」が有名ですが、あちらは「中央案内式」です。

※2020年8月撮影

西武球場前駅ホーム端部から西武遊園地駅方面を見ています。

※2020年8月撮影

”レオライナー”が来ました。この時点ではトップ画像のカラーリング登場前です。

※2020年8月撮影

「側方案内軌条式」の補助輪が見えました。

※2020年8月撮影

8500系の第一編成「V1」です。

※2020年8月撮影

ホームに停まって運転士さんが交替する様です。山口線”レオライナー”は、ワンマン運行です。

※2020年8月撮影

ここからまた11月の写真をご覧いただきます。7番ホームに停まる「SDGs×Lions GREEN UP! プロジェクト トレイン」。

※2020年11月撮影

側面のカラーリング。

※2020年11月撮影

車体側面「SDGs」のステッカー。

※2020年11月撮影

ホームに停車する写真をもう1枚。

※2020年11月撮影

ここから前面展望。”レオライナー”に乗るのはすごく久しぶりです。信号は、まだ赤です。

※2020年8月撮影

では次回、出発進行します。

「シリアル番号をふるのは読者にはウザイから止めた方が良いのでは」というご意見があったので管理番号を外しています。実は今回が西武鉄道【駅ぶら】の記念すべき100回目です。筆者としてはちょっと嬉しい。

余談です。軽便鉄道規格の旧・山口線、ユネスコ村、昭和30年代半ばの西武園ゆうえんちなどをカラー映像で見ることができます。1961年(昭和36年)公開の日本映画『はだかっ子』です。名匠田坂具隆監督作品。旧・山口線(DVDで31分30秒〜33分あたり 以下同じです)、ユネスコ村(33分〜45分)、西武園ゆうえんち(1時間43分20秒〜49分)と現在は見ることのできない風景が美しい映像に残されています。ロケ地になった所沢周辺の茶畑や町、昭和30年代の自動車たち、商店街など正に「西武園ゆうえんちグランドオープン」のコンセプト「心あたたまる幸福感に包まれる世界」の「やさしく懐かしい昭和」を堪能できます。夜景で一瞬ですが西武鉄道の車両も写っています。映画としても素晴らしい作品、超オススメ。「昭和の風景」コレクターの筆者としても宝物的なDVDです。

(写真・文章/住田至朗)