写真はJRTTの広報動画から

鉄道・運輸機構(JRTT)は2020年12月末、九州新幹線西九州ルート(武雄温泉・長崎間)における軌道工事の様子をYouTubeで公開しました。

開業は2022年秋の予定ですが、2020年9月時点で同区間(工事延長67km)のトンネル・橋りょうなどは全てつながり、2021年1月現在は土木工事から設備工事へ移行しています。軌道工事は中盤に差し掛かり、電力・通信や駅舎の建築も工事の真っただ中です。

動画のメインは「スラブ軌道」の敷設工事。私たちが「線路」と聞くと、道床に砕石・砂利などのバラストを敷いてその上にマクラギを並べてレールを敷設した「バラスト軌道」を思い浮かべてしまうかもしれませんが、新幹線や高架線では上記画像のような「スラブ軌道」がよく採用されています。

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軌道工事では本線上にコンクリート製の平面板(軌道スラブ)を搬入、コンクリートの路盤に敷設し、その上にレールを敷いていきます。動画にはスラブ運搬敷設車やCAモルタル注入の様子、軌道の溶接シーンなどが収められており、新幹線の線路が出来上がる過程が紹介されています。

同区間開業後は有明湾沿いと長崎半島の在来線に代わり、新幹線がメインルートとなります。導入されるのは最新鋭の新幹線電車「N700S」の6両編成。列車名は「かもめ」――そして武雄温泉では同一ホーム乗り換えのリレー特急が走り始めます。

鉄道チャンネル編集部