「12200系車両は、2020年度末までに順次特急列車の運用から外れる予定です」

近畿日本鉄道が2019年12月にそうアナウンスしたとおり、近鉄の汎用特急車12200系が、まもなく定期特急列車運用から離脱する。

12000系スナックカーの設計思想を受け継ぎ、1969(昭和44)年から8年間にわたり、近鉄特急車両史上で最多168両がつくられた12200系は、その継承スタイルから新スナックカーと呼ばれた。

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編成は、モータつき先頭車(Mc:制御電動車)とモータなし先頭車(Tc:制御車)の2両編成が基本。1971(昭和46)年からは、中間電動車(M)と中間付随車(T)を組み入れた4両編成も登場。さらには6両編成版も2本が存在した。

近鉄12200は、その愛称のとおり、12000系と同様、初期車にスナックコーナーを設置。制御電動車の運転台直後に置いたスナックコーナー(みやこコーナー)のカウンター内には電子レンジまでそろえた。

一部列車では、ビュッフェ営業も行い当時は好評を得て、“近鉄らしさ”のひとつとして定着。その後は、車内販売準備室に改造。そして12221号車からはスナックコーナーをやめ客席化し、制御電動車の定員は4人増えて68人に。

12200系の今後は? 時刻表や座席表などで“狙い撃ち”できる?

近鉄特急車史上最多料数の汎用特急、12200系の特急運用に乗るならいまのうちってことで、じゃあ狙い撃ちや“狙い乗り”はできるか?

近鉄時刻表をみると、アーバンライナーや伊勢志摩ライナー、ビスタカーは記されてあっても、汎用特急についてはなにも記されていない。

なにか手がかりは……? 探るヒントはちょっとだけある。

12200系は、喫煙室がない。さらに、車いす対応車両かどうかでも、12200系がしぼれてくるかも。ほかに識別できる手段は、ある!?

―――そして気になるのは、特急運用を離脱した12200系の今後。

近鉄に聞くと、「団体臨時列車への転用改造も視野に入れている」と。紺色+オレンジの近鉄汎用特急が終わることし、12200系はどう動くか。その行方が気になる。

※2021年2月13日追記 記事内容に不備がありましたので、タイトル・本文ともに修正いたしました。お詫び申し上げます。(鉄道チャンネル編集部)