鉄道の運賃や料金も、高速バスやLCC、ホテルなどと同じように、ダイナミックプライシング(変動料金性)の時代へ突入するか―――。

メトロエンジン(東京都港区)は、鉄道会社むけダイナミックプライシング(変動料金性)の仕組みを提供開始した。

既存の基幹システムからAPI連携することで、複数業種むけ需要予測エンジン・ダイナミックプライシングエンジンを利用できる仕組みを提供する。また導入コンサルティングサービスも展開する。

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こうしたサービスを展開する背景には、鉄道運用会社各社で変動運賃にむけたシステム導入コンサルティング需要が高まっている点がある。

また、新型コロナウィルス禍の影響で鉄道の客足が鈍っていることや、通勤時間帯の混雑緩和や乗客の分散の期待が高まっているのを背景に、国土交通省などは、ダイナミックプライシング(変動料金性)の導入にむけた検討に入ったという。

メトロエンジンはこれまで、リアルタイムのビッグデータから人工知能技術(機械学習・ディープラーニング)を活用することで、 多岐に渡るダイナミックプライシング事業を展開。また、宿泊事業者に特化した管理ツールの提供、ニュース配信などを実施してきた。

そんなメトロエンジンは、鉄道事業でのダイナミックプライシングの可能性をいち早く見出し、JR東日本スタートアップとともに需要予測などを含む実証実験を行ってきた。

同実証実験の取り組みのなかでメトロエンジンは、独自保有する全国のイベントデータやホテル宿泊指数をAIに読み込ませることによって鉄道需要の需要予測の精度を大幅に向上させることを確認。今回、鉄道会社むけダイナミックプライシング(変動料金性)の仕組みを提供できる段階に入ったという。

(画像は需要予測サンプル画面)