超長閑な駅でお弁当タイム【木造駅舎コレクション】085
※2021年4月撮影
トップ画像は、久大本線引治駅に筆者を下ろして出発した下り大分行各駅停車。
前回のラストの画像と連続しています。大分行が見えなくなった大分駅方面。ホームの待合室に行って日田で買ったお弁当を開きます。熊本で朝6時頃にコンビニおにぎりを食べてから7時間以上経っているので餓死寸前です。(大袈裟だなぁ)
※2021年4月撮影
圧倒的な静けさの中でゆっくりお昼を食べました。目の前には茅葺きの農家。
※2021年4月撮影
ホームから久留米駅方面。右奥に見えるのは高齢者施設です。
※2021年4月撮影
ホームから階段を降りるとこぢんまりした木造駅舎があります。
※2021年4月撮影
駅名標。温泉のイラストです。
※2021年4月撮影
引治駅は、久留米駅から80.7km。鉄道省が1929年(昭和4年)に引治駅を設置。駅は無人化後、国鉄分割民営化でJR九州に承継されました。
駅名の引治を調べると、引治村は江戸時代、幕府領だった頃に既に存在していました。明治22年町村制施行で近隣の村と合併して南山田村になります。昭和30年(1955年)南山田村はさらに近隣の村と合併して九重町が発足。現在の駅所在地は大分県玖珠郡九重町大字町田。駅の西側に引治という地名が現存しています。
横の名所案内。駅名標のイラストは、宝泉寺温泉、壁湯温泉のイメージでしょうか。
※2021年4月撮影
駅のある九重町はとても広大な自治体です。久大本線の恵良駅、引治駅、豊後中村駅、野矢駅の4駅があります。東京で言えば、世田谷区、杉並区、中野区、新宿区、渋谷区、目黒区、大田区、豊島区、文京区、港区を足したよりも広いのです。
九重町の広さに豊島区の人口密度なら625万人ですが、ほとんどが山地なので1万人も住んでいません。(それでも昭和30年頃に住民は2万人を越えていました)
九重町には温泉も多く「九重九湯」として、名所案内の2湯以外にも龍門温泉、川底温泉、湯坪温泉、筋湯温泉、長者原温泉、筌の口(うけのくち)温泉、寒の地獄温泉などがあります。
ホームから駅舎の裏側正面。
※2021年4月撮影
本来ならば改札口。こちらの駅名標は古いタイプでしょうか。左、九重町集会所と書いた木の看板がかかっています。
※2021年4月撮影
駅舎内はガランとしていました。ホーム側の出入口を振り返っています。
※2021年4月撮影
待合室には作り付け木製ベンチがあります。窓外には公衆トイレ。
※2021年4月撮影
窓口側は壁。
※2021年4月撮影
近距離きっぷ運賃表の範囲が狭いです。今夜の宿は大分ですが、まだまだ遠いなぁ。
※2021年4月撮影
13時19分の大分行で来ました。次の下り列車は15時1分の由布院行までありません。時間は102分とたっぷり。上りは朝9時台の次は14時台。
※2021年4月撮影
駅出入口。
※2021年4月撮影
長くなったので次回に続きます。
(写真・文/住田至朗)
※木造駅舎などJR九州さんの許可をいただいて撮影しています。
※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道は感謝の気持ちを持って撮影しましょう。