【木造駅舎カタログ】東海道本線005 用宗駅

2021.08.05

※2020年8月撮影

トップ画像は、東海道本線用宗駅。駅前ロータリーからです。背後の子高い山の右側に用宗という地名の元になったと言われる持船(もちぶね)城がありました。

桶狭間で織田信長に敗れる前は今川義元支配下でしたが、その後武田信玄の勢力範囲となり武田水軍の城として現在用宗駅がある辺りに水軍の船溜まりがあった様です。そこから「持船」という城名が使われたのです。

この駅舎も完璧にリニューアルされています。旧国鉄時代の駅舎写真とは全く別の建物という印象。リニューアルで作られた明かり採り用の小さな塔が特徴的です。

※2020年8月撮影

用宗駅は、1909年(明治42年)開業。駅舎は1936年(昭和11年)の改築。既述の様にJR東海に承継後大幅にリニューアルされています。

※2020年8月撮影

この駅と焼津駅の間には「大崩海岸」という崩落の多発する難所が4km続いています。東海道本線も12名の犠牲者を出す難工事によって東京側の旧・石部トンネルと神戸側の磯浜トンネル、その間は崖際の築堤上を通して開通。現在も静岡県道416号(旧・国道150号)の石部海上橋から東海道本線旧線や1948年(昭和23年)のアイオン台風で倒壊した旧・石部トンネル神戸側坑口跡などを見ることができます。

しかし崩落が多いことから東海道本線は現在の新幹線の原型となった弾丸列車計画で戦時下に作られた日本坂トンネルを通るルートに1944年(昭和19年)変更されます。

その後東海道新幹線開業で再び東海道本線は旧線側に戻されますが、旧・石部トンネルの東京側坑口はそのまま転用され神戸側は磯浜トンネル坑口がそのまま使用されています。もちろん中間部分は新たにトンネルが掘られました。1962年(昭和37年)現在のルートに変更。

用宗駅は東海道本線のルート変更騒動とは無関係です。時折山側を高速で通過する新幹線の音がする以外は極めて静かな駅です。

※2020年8月撮影

暑いので自動販売機、特にアイスクリームが嬉しい。

※2020年8月撮影

しかし函南駅のリニューアル同様に細部まで丁寧に作り込まれています。

※2020年8月撮影

駅前の道。遠くに駿河湾が光っています。真っ直ぐ行けば400mほどで用宗海水浴場です。

※2020年8月撮影

駅前ロータリーに面して静岡市の観光案内板がありました。

※2020年8月撮影

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は安全最優先、あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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