「向かいの電車が名古屋行き 新幹線 こだま号です。この電車は、東京行き こだま号です。お間違えないよう、ご注意ください」

三島駅でそう車掌がアナウンスする列車は、名古屋 17:38 発、東海道新幹線 こだま 742号 東京行き。

こんな車掌のアナウンスを聞くのも、新幹線 こだま ならなでは。

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8月22日 月曜日、この列車に乗ってみると、新幹線 のぞみ とは違う、カオスで楽しい移動空間があって、おもしろい。

こちら2人は仕事を終え、得意先と駅前で夕方にビールで乾杯し、豊橋駅から新幹線 こだま 742号 東京行きに乗る。

得意先と別れ、豊橋駅 新幹線 改札口前のJR東海グループ売店で、追いかけビールを買おうとするも、レジ前に並ぶ客が2人とも現金払いでしかも小銭をひとつひとつ出していくという状況。

2つレジがあるうえに1つはNGということで、「これは出発時間に間に合わない」と見切って、商品をもとにもどして改札へ。

実は新幹線 こだま は途中駅で買い物ができる!

ビールが買えなくても、「どっかで買える」と思ってた。

浜松、掛川と、新幹線 こだま 742号 東京行きは、すべての駅にとまりながら、うしろからやってくる新幹線 のぞみ や ひかり に道をゆずっていく。

そのたびに、5分前後とまる。そのとき、売店を探してビールを求める……けど、これがまた、笑えるほど、売店が閉まってる(泣)。

そこで、次の静岡はやってるだろ! と見込んでホームをみてみると……ホーム売店が営業してる!

5分前後の停車時間にゆっくりビールや惣菜を買い込んで、再び車内へ。意外とゆとりがある。

そして客層もカオス。

こちらと同じようにビジネス客も、旅行客も、ふだん使い客も、いろいろ。

―――冒頭の三島駅は、紡績メーカーや化学品メーカーなどが集積する街の最寄り駅。ビジネス客が多く乗り込んで、にぎやかに。

しかも、めずらしい島式ホーム。向かい側に逆方向の列車がいるってことで、冒頭のようなアナウンスも、聞ける。

こうした光景をみて、いつも思い出すのは、あの須田寬さんのことば。かつてインタビューで、いちばん印象的だったことばは、これだった。

「これからの新幹線は、ビーサンで乗ってもらうぐらい、特別なものじゃない列車になってほしい」

彼がそういうように、いま新幹線は身近で確かな移動手段として、国民みんなが頼れる大事な存在として定着した―――。

って記していたら、N700Sの車内灯が、ふわっと明るくなった。車掌は「まもなく新横浜です」……と。

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