天気の不安定な春ですが、三浦半島に住んでいる筆者は横須賀美術館に谷内六郎さんの暖かく静かな作品を観にでかけました。

谷内六郎さんの週刊新潮表紙絵展「乗り物に乗って」は、4月2日(日)までですが、子供の頃、亡き父が毎週買っていた週刊新潮の表紙を思い出して夢の様な時間を過ごしました。

東京在住だった谷内六郎さんは、観音崎を愛し晩年観音崎公園近く(横須賀市)にアトリエを移しました。その縁で2007年開館の横須賀美術館に『週刊新潮』の表紙原画1300余点など膨大な数の作品が遺族から寄贈され「谷内六郎館」が誕生しています。

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今回は「乗り物に乗って」でしたが、4月8日(土)からは「影のイマジネーション」というテーマでコレクションを見ることができます。筆者は、また観に行きます。常設展とともに観覧できて一般入場料は380円

今回も子供たちの静かな夢が描かれた作品に陶然としました。「景色が走る」は、『週刊新潮』1967年(昭和42年)の表紙を飾ったものです。

添えられた「表紙の言葉」に谷内六郎さんが絵にこめた想いを読んでゆくのも楽しみです。

『週刊新潮』の創刊(1956年/昭和31年2月19日号)から25年間、谷内さんは表紙を描き続けました。亡くなった時点で1303枚、その後未発表作品などで飾られた表紙は1335枚にもなります。※谷内六郎館を参照ください

ゆっくりと作品を観る至福の時間。

さらに桜の香りの向こうに小さな別館もあります。

横須賀美術館じたいが素晴らしい景観の中にあります。

JR横須賀線横須賀駅、京浜急行横須賀中央駅から観音崎行のバスで行くことができます。

(写真・文 / 住田至朗)

※写真は全て2023年3月30日(月)撮影