ニュータウンらしさあふれる和泉中央

これぞ大阪ミナミのシンボル・南海難波駅。駅ビル上部に南海マーク。周辺には「なんばスカイオ」、「パークスタワー」など南海の高層ビル群が建ち並びます(筆者撮影)
難波から堺東まで乗車した6300系電車(旧6100系)。デビューは1970年で車齢50年を超えますが、古さは感じさせません(筆者撮影)

それでは、難波から和泉中央に向かいましょう。頭端駅の難波は9面8線のマンモス駅。高野線は東側4線です。

大阪市内の我孫子前までの沿線はやや建て込んだ印象ですが、大和川を渡って堺市内に入ると郊外鉄道の雰囲気に変わります。

堺東は駅ビルのある高野線拠点駅の一つ。三国ヶ丘ではJR阪和線と接続します。泉北線が分岐する中百舌鳥は2面4線で、中央2線が泉北線(うち1線は到着線)。高野線を地下でくぐって分岐します。

泉北線は深井、泉ヶ丘と進むに連れ、ニュータウン鉄道らしさを増します。関東人の筆者が似た印象を受けたのは、同じニュータウン路線の北総鉄道。鉄道と幹線道路が並走。高層住宅が建ち並びます。

光明池駅南側には車両基地(光明池車庫)。終点の和泉中央は1面2線で、到着列車は難波、中百舌鳥方面に折り返します。駅周辺には複合公共施設や大学、美術館などがあり、ニュータウンらしい生活感やぎわいにあふれます。

グルメ店、体験ショップ、美術館……

南海は自社線に仲間入りした泉北線を情報発信します。駅に置かれるフリーペーパーでは沿線グルメ店、体験ショップ、公園などをPRします。

今回の経営統合のセールスポイントは南海との通算運賃値下げ。子育て世代の沿線への住み替えを狙います。

泉北線は目立ったスポットはないものの、沿線は自然たっぶり。今回は大阪・万博取材の合間でしたが、いつかゆっくり再訪したいという好印象を胸に、和泉中央から南海の路線バスで次の目的地に向かいました。

南海は140周年記念事業で2025年4月1日から運輸部門の制服を一新しました。デザイナーは沿線の大阪府岸和田市出身のコシノジュンコさん。デザイン変更は1993年以来32年ぶりで、フォーマルで洗練されたイメージ。技術部門の制服も変更します(写真:南海電気鉄道)

記事:上里夏生

【関連リンク】