稲村ヶ崎駅を出て極楽寺検車区に向かいます。こうして車窓を見ると三浦半島は平地が限られていることを痛感します。

極楽寺検車区にさしかかります。保線工事をしている様です。

極楽寺検車区のあるエリアは第一種低層住宅専用地域なので本来は工場が設置できないのですが鎌倉市の特例を受けています。江ノ電で唯一の検車区・車両工場です。航空写真を視ると2000形の駐まっているのを仮に3番線とすると左奥までに6番線まであります。1番線奥にも車庫があり動態保存されている108号が保管されています。

極楽寺検車区で開催される江ノ電のタンコロ祭の主役として108号車両が登場します。

極楽寺駅を過ぎると全長200mの極楽寺トンネル、1906年(明治39年)の竣工です。こちら側の口は煉瓦造りで「極楽洞」と彫られています。

長谷駅でまた大勢の人が待っています。

由比ヶ浜駅から隣の和田塚駅までは300mしかないので駅が見えています。

鎌倉駅に到着です。右上にJR横須賀線の架線が見えています。

江ノ電鎌倉駅ホームはJRと連番なので3・4・5番線になります。

駅名標です。

また鎌倉から江ノ島に向かいました。江ノ島から湘南モノレールに乗る予定なのです。長谷駅で2000形2003号車、明治製菓のラッピングが施されています。

江ノ島駅で下車しました。乗って来た2000形2053号車が住宅街の中に消えてゆきます。かなりギリギリを走っているのが分かりますね。

江ノ島駅正面。駅長と主席助役がいる駅です。江ノ電の全15駅を管理しています。1902年(明治35年)の開業時は片瀬駅でした。1929年(昭和4年)に江ノ島駅に改称されました。

踏切から江ノ島駅。

湘南モノレールで大船を往復して、また江ノ島駅に戻ってきました。ここからは印象に残ったカットを紹介します。

鎌倉駅までは20形62号車に乗ります。

腰越駅でドアの開かない先頭車両、運転席は住宅の横です。

20形62号車運転台。鎌倉高校前駅にて。

峰ヶ原信号所から海岸に出る辺り。

江ノ電1日フリーきっぷで久しぶりに湘南を堪能しました。思い出してみれば小学校1年生の夏休みに同級生の親が勤めていた大企業の保養所が鎌倉にあって、そこに来た時に初めて江ノ電に乗ったのでした。そして夏休みの宿題で描いた絵が今と変わらない色の江ノ電電車でした。1960年代東京の子供たちにとって湘南は一番近い海水浴場だったのです。幾星霜、今も湘南鎌倉は東京から近いちょっとオシャレな海辺、子供たちには賑やかな夏の思い出の場所です。江ノ電がいつまでも魅力的なのは人々の良い思い出をたくさん運び続けているからなのでしょうね。

(写真・記事/住田至朗)