【鉄の一瞥 38】 川崎河港水門
京急川崎駅から京急のルーツ「大師線」に乗って
港町駅を過ぎ直線部分を進行すると、この様な橋があります。正面には鈴木駅も見えています。
この橋の上、左車窓を観ると、川崎河港水門が見えます。
何ともクラッシックな佇まいの装飾です。1928年(昭和3年)の竣工ですから、ほぼ90年が経っているのです。高さ約20mのタワーには、川崎市の市章と往事の名物だった梨、ブドウ、桃などの装飾が施されています。1998年(平成10年)国の登録有形文化財に登録されました。水門は現役で千葉方面からの砂利運搬船が、幅10mの水門を日に何度か出入りしています。※トップ画像参照
川崎河港水門、何と「味の素」が建設費用を寄付したのだそうです。元々は多摩川改修工事の一環として、川崎市内を縦断する運河が計画されたのです。この水門は、運河と多摩川を仕切るものだったのです。しかし、運河はの計画は中止となり、部分的に完成していた運河はほとんどが埋め立てられてしまいました。水門近くの船溜まりとしてのみ運河はその姿を偲ばせています。
(写真・記事/住田至朗)