大阪市淀川区西中島。新大阪駅を背にして新御堂筋に立つと眼下に広がる車両基地、宮原操車場(現 網干総合車両所宮原支所)。この架線なし留置線ににいま、14系客車「サロンカーなにわ」と並んで、水色の103系が置かれています。

運転台窓には「829」という数字。阪和線で活躍していた103系HK605編成のようだ。日根野電車区に所属するこの6両編成は、中間2両に雨樋のない体質改善40N更新車を組み入れています。サッシにはシルバーの窓枠がついて、103系らしさが薄まったタイプです。

同編成は、森ノ宮区に所属した経歴があり、大阪環状線でオレンジ色の103系として活躍していた時代がありました。疎開目的で宮原の架線なし留置線で灯りを落として沈黙する103系HK605編成。新御堂筋からは、もう少しその姿を見届けられそうです。