2両編成の白い電車がコトコト走る東武小泉線。その終着駅は、ブラジル―――。

群馬県邑楽郡大泉町。東武小泉線の終着駅 西小泉駅が、ブラジルの雰囲気をいっぱい詰め込んでリニューアル。

2月17日には、西小泉駅前公衆トイレの改築工事が完成し、“日本のブラジル終着駅”がついにコンプリート。

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なぜ、西小泉駅がブラジルをイメージした駅舎に変わったか。

大泉町は、人口の約1割をブラジル人が占め、駅や駅前のショップなどに、ポルトガル・ブラジル語が並ぶ街。

フェイジョアーダやシュハスコがうまいブラジル系レストランや、南米系フードを売るスーパーマーケットなどが軒を連ね、“地球の裏側まで行かなくてもブラジルを感じる街”として知られる。

東武鉄道と大泉町は、同町の玄関口になる西小泉駅を、ブラジル国旗の黄色や緑色を採り入れたデザインでリニューアル・再整備。

また、ブラジルを代表する鳥「トゥカーノ」をイメージした駅シンボルサインを、駅舎・公衆トイレの出入口付近に置いた。

現在、駅舎では日本語のほか、英語・中国語・韓国語に加え、ブラジルの公用語であるポルトガル語、ペルーの公用語であるスペイン語を表記してアナウンス。

さらに、駅舎と公衆トイレとの間の軒下空間を活用し、「インフォメーションスペース」を、大泉町と東武鉄道の共同で整備した。

西小泉駅新駅舎はオー・エヌ・オー大野設計が、西小泉駅前公衆トイレは東日本総合計画が設計。施工はともに河本工業。