出入口扉は日比野克彦氏のデザイン

京成電鉄は7月から上野公園にある「旧博物館動物園駅」を改修します。改修の際に新設される出入口扉に東京藝術大学美術学部長日比野克彦氏によるデザインを使用すると発表しました。これは、京成電鉄と東京藝術大学との「連携・協力に関する包括協定書」に基づく取り組みの一環 として、「旧博物館動物園駅」駅舎の外観に日比野氏による上野エリアの文化・ 芸術施設をモチーフにしたデザインを取り入れることで、上野エリアにおける 新たな文化シンボルの創出が図られます。

◎工事期間:2018年7月上旬〜9月下旬
◎所在地:東京都台東区上野公園13-23

◎工事内容:
・日比野克彦氏デザインの駅舎出入口扉を新設
 モチーフは、上野エリアの9つの文化・芸術施設((上野の森美術館、恩賜 上野動物園、国立科学博物館、国立国会図書館国際子ども図書館、国立西洋美術館、東京藝術大学、東京国立博物館、東京都美術館、東京文化会館)。

◎施行:京成建設(株)

☆今年の秋、改修工事完成後には駅舎の一部を公開、東京藝術大学と協同で歴史的建築物の魅力などを紹介する展示も予定されています。

【参考】
1.旧博物館動物園駅について
1933年12月開業。当時、駅舎の建設予定地が御料地であったため、御前会議での昭和天皇の勅裁を受けての建設となりました。こうした事情が考慮されてか、駅舎内外の意匠は西洋風の荘厳なつくりとなっております。

開業以後、帝室博物館(現・東京国立博物館)や恩賜上野動物園の最寄り駅として利用されてきましたが、利用者の減少により、1997年に営業休止、2004年に廃止となりました。駅舎やホームなどは当時の姿が残っております。

また、「旧博物館動物園駅」駅舎の位置する一帯は、上野「文化の杜」新構想において、谷中・根津・千駄木・日暮里・上野公園をつなぐポイント「アート・クロス」として、上野エリアにおける新たな文化拠点としての役割を担うことが期待されています。

2.上野「文化の杜」新構想について
上野地区に位置する文化・文教施設、行政、民間企業等で構成する『上野「文化の杜」新構想推進会議』が、2020年に向けた国際発信戦略として2015年7月にとりまとめたものです。

3.東京都選定歴史的建造物について
東京都景観条例に基づき、歴史的な価値を有する建造物(原則として建設後50年を経過しているもの)のうち、景観上重要なものとして都知事が選定するものです。 2018年4月末現在、東京藝術大学(赤レンガ1号館、2号館ほか)、伊勢丹本店本館、葛飾区山本亭等のほか、吾妻橋や言問橋等、全93件が選定されております。

4.東京藝術大学と京成電鉄との連携・協力に関する包括協定の締結について
2017年6月26日付で、東京藝術大学と京成電鉄では、文化・観光の振興等の分野で緊密な協力関係を築き、地域社会の発展、ひいては日本の芸術文化の振興を図ることを目的とし、京成エリアの魅力向上や文化・観光の振興に関して連携・協力を推進することに合意し、包括協定を締結しました。