【私鉄に乗ろう 74】とさでん交通軌道線 その8

専用軌道になって遅れを取り戻すためか、気持ち飛ばし気味です。500mで朝倉神社前停留場。1907年(明治40年)開業。見えているのは上りホーム。停車している下りホームは道端にアスファルトの簡易ホームがあるだけでした。

大胆にクルマが出てきて、慣れないとちょっとビックリします。

県道沿いの店舗など全てに踏切というのか、渡る様になっているので専用軌道ですが、なかなかスリリングです。

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500mで宮の奥停留場。専用軌道になって駅間が少し長くなった様です。朝倉神社の奥という駅名で「宮ノ奥」とも表記されます。1907年(明治40年)開業。左の平らなアスファルト部分が下りホームです。

500mで咥内(こうない)停留場。ここも下りホームはタダの板状。すぐ先にJR土讃線の鉄橋があります。さらに奥に高知自動車道の高架。

駅名標。伊野線は、1907年(明治40年)にこの停留場まで延伸開業しています。この先の咥内坂が難所で、トンネルによって伊野線が全通するのは1908年(明治41年)です。

高知市から「いの町」(時々「」を使うのは「ひらがな」の固有名の時に分かり難いからです)に入ります。1908年(明治41年)に咥内坂を抜けるために掘られたトンネルは狭く急カーブでボギー車が通過できずボトルネックになっていました。1960年(昭和35年)にこのトンネルを撤去し坂の前後で道路と軌道の改良工事が行われ軌道は新線が敷かれ道路に並走する様になったのでした。29パーミルの坂を下ってゆきます。(上り電車は登ってきます)

とさ電交通軌道線の最長駅間900mで宇治団地前停留場。この停留場から郡部になります。軌道線が郡部を走行するのは全国で土佐電だけです。1908年(明治41年)宇治学校前停留場として開業、1976年(昭和51年)宇治団地前停留場に改称されています。

天神ヶ谷川の河川改修工事が行われています。

河川改修工事で北に10m移設された八代通停留場。宇治団地前停留場からは400mです。1908年(明治41年)開業。停留場の先に信号所があって上り電車が待っているのが見えます。新しい停留場は上り・下りともホーム上屋があって綺麗です。

【私鉄に乗ろう 74】とさでん交通軌道線 その9 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)