繁華な湘南台駅を出発。沿線は住宅が並んでいます。

あれ~! 片瀬江ノ島駅から藤沢駅まで並んでいた特徴的なアーチ型架線柱が突然、しかも1本だけありますぞ。不思議な現象です。

先の方に渡り線とポイントがあります。駅ですね。

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湘南台駅から1.8kmで長後駅。島式ホーム2面4線。優等列車の追い越しがあるのかどうか分かりません。いずれにしても各駅停車しか停車しません。

※これは筆者の勘違い、読者の方からのご指摘で気が付きました。急行停車駅です。ご指摘ありがとうございました。

この駅でも跨線橋が目立っています。橋上駅舎です。

上り島式ホームの相模大野駅側端から駅を見ています。まだ14時半頃ですが空模様が思わしくなく暗いのでホーム上屋の蛍光灯が明るく見えます。人がいないのが分かりますか?

駅名標。1929年(昭和4年)江ノ島線開通と同時に新長後駅として開業。開業時に何故「新」が付けられたのかは不明です。他に長後駅があったということもなさそうですが、おそらく駅が作られた時、駅所在地が六会村大字下土棚だったことと、地元との調整で長後と命名するに当たって「新」を付けることで「本当の長後」ではないことに配慮したのでしょうか。1958年(昭和33年)六会・長後も藤沢市に吸収されたので長後駅に改称されています。

橋上駅舎ですが改札口と反対側からは外が見えました。相模大野駅方面です。

改札口。週末の午後ですがほとんど人影を見かけません。

西側の駅出入口。左側にスーパーマーケット「Odakyu OX」が隣接されています。エレベーターは右奥。

西口はバスロータリーになって神奈中(かなちゅう)バスが停まっていました。神奈川中央交通(株)は小田急グループのバス会社。東日本最大のバス会社、バス専業事業者としては2,000台以上のバスを保有する日本一の規模を誇っています。神奈川県、東京都、山梨県に約700もの路線バスを運行しています。神奈川県民になってまず感じたのは「どこに行っても神奈中バスを見かける」という恐るべき事実です。(笑)

東側の駅出入口です。小田急さんはセブンイレブンと提携したのに大きなファミマがありますね。これは小田急さん的には「ちょっと」アタマが痛いのではないかしらん。まぁ、小田急さんが駅周辺の土地を全て所有しているワケじゃなし、関係ないのかな。余計なお世話ですね。(笑)

こちらも駅前ロータリーになっています。

長後駅の周辺を歩いてみました。驚いたのは、商店街がシャッター街化していることでした。ホントに多くの店舗がシャッターを降ろしているのです。人通りもクルマの通行量も少なかった。

元々長後は、宿場町で藤沢市北部でも有数の繁華な土地として商店街も周辺エリアの住民を集めて繁栄していました。

しかし、相鉄いずみ野線と横浜市営地下鉄1号線が当初計画では長後駅に延伸される予定だったのを、地元商店街を仕切っていた長老たちが頑強に反対した結果、接続駅が湘南台駅に変更されたという経緯があるのです。長老たちが何故反対したのか、調べた範囲ではよく分かりません。一般論としては「現状に満足している人の多くは変化を望まない」ということでしょうか。

1990年代以降の湘南台駅周囲の爆発的な発展と、客を奪われて著しく衰退する長後駅周辺を比較すれば結果は明らかです。反対した長老たちは悔恨にくた様ですが、残念ながら手遅れでした、後の祭りです。

実際に長後駅の乗降人員も1990年(平成2年)には5万人を越えていましたが、2018年(平成30年)には3万5千人を下回っています。(神奈川県統計)小田急江ノ島線の利用者は全体として増え続けていますから「特異な駅」ということになります。

むしろ駅の周囲は静かで個人的には湘南台駅よりも好ましいと感じましたけど。

では次は渋谷駅です! 【駅ぶら01】小田急江ノ島線13 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)