東京メトロは、2021年3月期第3四半期決算を公表。

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、輸送人員の減少、旅客運輸収入などの減少で、大幅減収。2004年に営団地下鉄から株式会社化し東京メトロとしてスタートして以来、第3四半期決算として初めて営業利益・経常利益・最終利益で損失(赤字)を計上した。

営業収益は2,215億円(前期比△1,105億円)で、2012年3月期以来、9期ぶりの減収。新型コロナウイルスの影響額(推計)は△1,143億円。

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営業費は2,470億円(前期比△57億円)、営業利益は△255億円(前期比△1,048億円)、経常利益は△312億円(前期比△1,035億円)で、最終利益は△351億円(前期比△849億円)。

また、東京メトロの営業収益で大きな割合を占める鉄道利用状況は、旅客運輸収入が前期比△992億円(△37.1%)、輸送人員が前期比△35.3%。東京メトロの電車には、コロナ前の4割弱しか乗ってないという。

東京メトロは今後、株式上場の実現にむけた社内体制を整備するにあたり、将来予想に関する情報開示について「慎重を期すべき」との判断から業績予想を公開しない構え。

さらに、新型コロナウイルス感染症の影響が依然として不明確であるため、今後の見通しについては依然として不透明な状況という。

東京メトロ各線では、1月7日発出の緊急事態宣言で、最終電車の時刻を早める終電繰り上げを実施中。3月のダイヤ改正では、全路線10分程度、終電時刻を繰り上げる。