公園にみたことない先頭車が2両、台車を履き替えた過去

2021.02.28

くの字形の前面形状、オフセットした貫通扉、運転席左側配置、角型前照灯中央配置、レール幅1435mm(標準軌)、そして線路のまんなかにはリアクションプレートらしき凸……。

ここは東京メトロ 有楽町線 副都心線 要町駅から歩いて10分、東京都豊島区千早。区立千早フラワー公園。

この車両は、都営大江戸線開業にむけてつくられた試作車両、12-000形。先頭車両が2両、ホームをイメージしたのりばをはさんでとめてある。

画像は車両を囲う柵の外から見えた光景。豊島区は「現在車両は扉の破損のため開放を休止しています」と伝えている。

うしろにまわって銘板をみると、東急車輛製造で1986(昭和61)年につくられたことがわかる。自重は27トン、定員は88人。ボディは軽量ステンレス材を採用した。

後部にはエア吹出口などがみえる。トンネル径が小さい大江戸線の車両は、車両断面・車体長ともに一般的な車両よりも小さくした。

この車両小型化もあって、床上や床下におく機器がいっぱいってことで、冷房機器をこの車両後部に置いた。

12-001はモータなし制御車(Tc)、12-002がモータつき制御車(Mc)で、Tc+Mcで連結し2両でいろいろテストした。

画像は2012年に訪れたときの状態。前面スカートやプラグドア貫通扉のまわりに錆(さび)や塗装落ちがみえた。淡い紫色にみえる帯は、大江戸線の赤にちかい色があせてしまった状態。

↑↑↑画像2点を比較すると、側面の客室窓の形状が違う。12-001の客窓は、上下で分割されているタイプで、上窓が内側に倒れて車外空気を取り入れる。12-002は、JR通勤電車などにもあるように1枚窓が下がって車外空気が入るタイプ。

説明板には「試験的に自動下降窓、手動下降窓、内開窓の3種類が設置してあります」と記してある。

台車はもともと、一般的な電車と同じ回転式モータがついたものを履いていた。のちにリニアモータ駆動へと計画を変更し、この12-000形試作車の台車も線路側のリアクションプレートと組み合わせて駆動するリニアモータ駆動台車に履き替え、馬込検車区などでテストを繰り返した。

―――そんな都営大江戸線の仕組みや歴史がわかる千早フラワー公園は、子どもたちがよじ登る遊具やお花もいっぱい。

千早フラワー公園のもうひとつの最寄り駅、西武池袋線 椎名町駅の先には、いま注目集める豊島区立トキワ荘マンガミュージアムもある。


LINEで送る

オススメ記事

こちらの記事もオススメです