【終端駅 16】JR北海道宗谷本線 稚内
宗谷本線は究極の盲腸線だ。地方交通線としては最長の259.4km。
もちろん盲腸線になったのは多くの接続線が廃止されたからである。
美幸線 美深〜仁宇布 21.2km 1985年(昭和60年)廃止
天北線 音威子府〜南稚内 148.9km 1989年(平成元年)廃止
名寄本線 名寄〜遠軽(本線 138.1km)
中涌別〜涌別(支線 4.9km)1989年(平成元年)廃止
羽幌線 幌延〜留萌 141.1km 1987年(昭和62年)廃止
深名線 名寄〜深川 121.8km 1995年(平成7年)廃止
約10年間で575.9kmが廃止された。何と、123もの駅が消えたのである。(仮乗降場9を含む)
これは東海道本線の東京〜大阪間(556.4km)よりも長い距離だ。1970年代の北海道鉄道路線図を見ると本当に溜息がでる。
稚内駅は単式1面1線、あっけないほどシンプルだ。かつては驚くほど広い構内があった。
もちろん日本で最北端の駅。
2012年に完成した4代目駅舎は立派だ。駅舎「キタカラ」にはバスターミナル、道の駅、観光協会、3代目駅舎時代からの食堂・駅そばの藤田、それに土産物屋、カフェ、コンビニ、などが入っている。
これは2014年3月の写真。臨時快速旭川行に乗ったらキハ400形500番台のお座敷列車が連結されていた。
この503号は2015年3月に廃車されてしまったので、今は存在しない。
※トップ画像参照
せっかくなので車内もご覧いただこう。
稚内には終端駅の暗さというか「陰」の様なものが希薄だ。元々が樺太への連絡船とつながる駅だったからなのだろうか。
この1月に稚内を訪れた時は、礼文島から札幌に休暇を過ごしに行くという青年と旭川まで一緒だった。彼が色々と面白い話を聞かせてくれたので次回はぜひ礼文島まで足を伸ばしたいと思っている。
※写真は全て筆者の撮影です