うくい か? うぐい か?【木造駅舎カタログ】紀勢本線18/187 宇久井駅

2022.06.18

※2020年12月撮影

トップ画像は、紀勢本線宇久井(うくい)駅。駅所在地は和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字宇久井(うぐい)。何故駅所在地が「うぐい」なのに「うくい」駅なのかは不明です。

1912年(大正元年)12月、新宮鉄道の宇久井(うぐい)駅として開業。1934年(昭和9年)新宮鉄道が国有化され紀勢中線の駅になり駅名が「うくい」駅に変更されています。この読み方変更の理由が判然としません。

1940年(昭和15年)紀勢西線の所属駅になりました。1959年(昭和34年)全通により線路名称が紀勢本線に改定され、その所属駅になります。1985年(昭和60年)駅は無人化。国鉄分割民営化でJR西日本に承継されました。

地名宇久井(うぐい)の元になったのは、1889年(明治22年)の町村制施行で発足した宇久井村でした。1955年(昭和30年)に宇久井村、勝浦町、那智町、色川村と合併して那智勝浦町が発足。宇久井村は消滅し、那智勝浦町大字宇久井となっています。駅の現在の所在地です。

駅は交通量の多い国道42号線の西側に面しています。紀勢本線の山側は、那智の滝、那智原始林を越えて吉野まで深い山々が続きます。海側には宇久井半島があって紀伊半島沿岸部でも手付かずの自然が残るエリアとして知られています。

※2020年12月撮影

駅出入口。上屋の上に明かり取り窓があります。確かに天井の高い待合室でした。壁際に作り付けの長い木製ベンチ。正面は相対式ホーム和歌山駅方面に上がる階段です。新宮方面ホームには右にある構内跨線橋で渡ります。建物財産標がありました。それによれば駅舎は、昭和11年(1936年)11月に改築された二代目。

紀勢本線380.9kmのちょうど半分が宇久井駅と次の那智駅の間にあります。紀勢本線もようやく半分です。

※2020年12月撮影

駅舎の南側に引き込み線終端部が有りました。小さな車庫の下に保線車両が駐められています。その左にも更地があります。ホーム側にもう1本引き込み線があって、そちらには「JR西日本田辺保線区」の保線軌道モーターカーとレールを積む車両が駐まっていました。

※2020年12月撮影

引き込み線終端部から駅舎の南側。壁面の様子から、かつてはさらに駅舎があった部分を取り去った様にも見えました。左に新宮方面ホームの駅名標。

※2020年12月撮影

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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