全く人の気配がありません【木造駅舎カタログ】紀勢本線28/197 紀伊日置駅

2022.06.28

※2020年12月撮影

トップ画像は、紀勢本線紀伊日置(きいひき)駅。下里駅から続く一連の同型駅舎です。特に紀伊浦神駅の駅舎と酷似。駅前は広いロータリーになっています。

青い海を眺めながら進んで来た紀勢本線、前回の見老津駅は海の真ん前に駅がありました。しかし周参見駅を過ぎると北に方向を変え、太間川の谷に沿って紀伊半島の山間部を進み安宅坂トンネル(1,310m)で西に抜けます。この紀伊日置駅は、日置川(ひきがわ)が削った谷にあり、周囲は山々です。

※2020年12月撮影

紀伊日置駅は、1936年(昭和11年)国有鉄道紀勢西線が紀伊椿駅(現・椿駅)から周参見駅まで延伸された際に設置されました。1959年(昭和34年)には全通して線路名称が改定された紀勢本線の所属駅になります。1985年(昭和60年)駅は無人化。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR西日本に承継されました。

※2020年12月撮影

相対式ホームの列車交換が可能な駅。ホーム間は構内跨線橋で移動します。久しぶりに跨線橋に上って駅の周囲を眺めました。駅舎の南側には保線車両の駐められた引き込み線があってバラストやコンクリートの枕木が積んでありました。下りホーム、線路は撤去されていますがかつては島式ホームであった様です。

駅舎の北側には別棟の新しいトイレ舎があります。

※2020年12月撮影

右奥にイラストの描かれた建物があります。見に行ったら「三菱農業機械」という看板がかかっていて農耕用機器が並んでいました。駅前は県道37号線を挟んで新しい駐在所ができていました。駐在所はかつて駅前食堂があった場所です。

※2020年12月撮影

元駅事務部分が少しもったいないと感じます。何か有効利用できないのかな。

※2020年12月撮影

駅出入口。この駅にも出入口の上屋というか軒・庇の類が撤去された跡があります。駅名標の下、右から書かれた駅名は「驛」の字が消えていました。明かり取り窓があります。天井の高い待合室になっていました。窓口があった側はべったりと壁になっていました。正面に上りホームに上がる階段。

※2020年12月撮影

この駅でも全く人を見かけませんでした。駅前食堂が駐在所に換わる理由が分かります。寂しいですね。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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