満開のコスモスをバックに走る「SLパレオエクスプレス」

観光列車といえばまっ先に思い浮かぶSL。列車自体が観光資源なのはもちろんだが、運行各社はリピーターを獲得しようと、列車内でのイベントに力を入れる。

埼玉県の秩父鉄道は今週末の2021年10月9日、沿線の秩父エリアをテリトリーとするコミュニティラジオ「ちちぶエフエム」の開局2周年を記念して、SLパレオエクスプレスを「SLちちぶエフエム開局2周年記念号」として特別運行する。

「SLちちぶ開局2周年記念号」(左)と「SL羽生うまいもん号」のヘッドマーク=イメージ=

ちちぶエフエムは、秩父市と横瀬、小鹿野、皆野、長瀞の4町が可聴エリア。秩父鉄道は開局時から、情報番組「出発進行!ちちてつライフ」を提供する(第2・第4金曜日13時~13時55分)。開局2周年記念号は、列車自体は通常のSLパレオエクスプレスと同じ。C58 363が4両の12系客車をけん引して、熊谷―三峰口間を1往復する。

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記念号の特別仕様では、SLが特別ヘッドマークを付け、乗客には記念乗車証をプレゼント。さらに、行きの熊谷発三峰口行き車内では番組特製ステッカーを進呈し、車内アナウンスをちちぶエフエムのパーソナリティーが担当する。

次いで2021年10月17日は、埼玉県羽生市が協力する「SL羽生うまいもん号」を運転。ヘッドマークと記念乗車証は「開局2周年記念号」と同じメニューだが、出発の熊谷駅には羽生のゆるキャラが駆け付けて、乗客との記念撮影に応じる。列車内では〝羽生のうまいもん〟として、地ビール・こぶし花ビールやうなぎおにぎりを販売する。

秩父鉄道は秋のスイーツとして、オリジナルの「パンプキンジェラート」、「生キャラメルジェラート」、「ラムレーズンジェラート」を車内販売。感染拡大防止の観点では、SLパレオエクスプレスを事前予約の全席指定で運行している。

画像:秩父鉄道
記事:上里夏生