「古くから「お多賀さん」の名で親しまれる滋賀県第一の大社です。生命(いのち)の親神様であることから、古く「延命長寿・縁結び・厄除け」の神様として信仰を集め、鎌倉時代から江戸時代にかけては、武家や民衆にも信仰が広まり、多賀大社の分祀社は全国239社を数えます」

公式ページにそう記されている、滋賀県の縁結びパワースポット、多賀大社へ近江鉄道で行く旅―――。

その旅を彦根駅から始めると、早くも近江鉄道ならではの物件や歴史にいろいろ出会えたってことで、近江鉄道の電車に揺られる時間や、多賀大社で過ごす祈願&ランチタイムは、別で伝えるとして、ここでは彦根駅で気になった「近江鉄道チェックポイント」を。

彦根城よりも歴史とドラマがある佐和山を眺めてから

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まずは、ニッポンに鉄道が走る前から、交通の要衝といわれた地、標高232.5mの佐和山を、近江鉄道彦根電車区越しに眺める。

織田信長・豊臣秀吉の時代に重要拠点として、ここ佐和山に城を築いたのが近江守護佐々木氏。

1590(天正18)年に石田三成が、ここ佐和山城の主となってから、5層の天守を構える立派な城が存在し、石田三成が関ケ原の戦いで破れたあとは、井伊直政が新しい城主についたが、惜しくも彦根城築城にあわせるかたちで廃城となってしまった。

この画像↑↑↑にみえる彦根電車区の先で、近江鉄道本線を行く電車は、佐和山を340mのトンネルで抜けていく。車庫には赤電こと800系822Fがみえる。

辛苦是経営の石碑、台車 FS072 の連続アート

近江鉄道の旅っていうことで、彦根駅前に構える近江鉄道本社に、敬礼。

電車区と本社の間には、「辛苦是経営」と刻まれた石碑がたつ。背後に佐和山をひかえながら……。

この近江鉄道の「辛苦是経営」は、滋賀県の記述で「そうだったのか」と、しみじみ思う。近江鉄道全線開通までの辛苦だ。

「第2期線工事費用は全額銀行からの借り入れに依存します。そして当時取締役であった西村捨三の尽力で、取締役に就いていた元士族や近江商人らが連帯責任をとることを条件に、大阪北浜銀行から50万円の融資を受けたのです」(滋賀県)

滋賀県「【コラム1】「辛苦是経営」の近江鉄道」には、近江鉄道が全通するまでの苦節がコンパクトかつわかりやすく記されているから、近江鉄道の旅に出る前に、チェックしてみて。

―――と、つづっているうちに電車が出ちゃいそうなので、この続きはまたこんど。この記の最後の画像は、近江鉄道彦根電車区で遭遇した、住友金属工業製 台車 FS072 の連続アートを。

横にいる100形(もと西武 新101系)が、これまたまるで新車のような輝きをみせているから、この先の旅が、楽しみ―――。

<近江鉄道で行く滋賀の旅>
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画像:鉄道チャンネル(許可を得て撮影)
記事:鉄道チャンネル(https://tetsudo-ch.com/