既存のモノレールに比べ、約1/5のコスト・期間で建設できる低コスト性。

自動運転で乗務員不足問題も解消、時間帯や路線など、旅客需要に応じて車両数を増減できる。またロープとゴンドラが独立し、カーブや分岐を自由自在に組めるというフレキシブル性。

そして支索を2本とすることで風速30m/s(通常ロープウェイの1.5倍)まで運行できる安全性能。

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―――そんな自走式ロープウェイ「Zippar」を開発する Zip Infrastructure がまた一歩前進した。

未利用地と工場倉庫の一角を活用

Zip Infrastructure は、8人乗りモデルを使用した「Zippar」実験にむけ、神奈川県秦野市内の新晃工業の敷地を試験用地に決め、同敷地を借りてさまざまなテストを実施していく。

Zip Infrastructure と 秦野市は、「次世代交通システムの開発及びまちづくりへの活用に関する連携協定」を締結。

秦野市からの協力依頼に対し、新晃工業が応じ、秦野市にある神奈川工場内の未利用地と工場倉庫の一角を「Zippar」試験用地として貸借できるようになり、各テストが動き出す。

8人乗りモデルの実験へむけて前進

Zip Infrastructure は、世界の都市部で26.7兆円/年超の経済損失を生む渋滞問題を解決すべく、新しい交通システムである自走型ロープウェイ「Zippar」を開発中。

Zippar は前出のように「低コスト、自動運転、自由設計」を特徴とし、従来モノレールの半分の輸送量が確保できるシステムを、1/5のコストと期間で建設できると期待されている。

同社は今後、2022年の8人乗りモデルの実験へむけ、準備をすすめていくという。

画像は左から高橋市長、Zip Infrastructure 須知代表、新晃工業 末永社長。