JR東日本(本社:東京都渋谷区)は2022年12月27日、来春のダイヤ改正日となる3月18日から「オフピーク定期券」サービスを開始すると発表しました。あわせて、定期収入全体では増収とならない想定で通常の通勤定期運賃を値上げし、鉄道駅バリアフリー料金も同日から設定します。

ピーク時間帯を避けて割安に移動

「オフピーク定期券」とは、平日朝のピーク時間帯以外で定期券として利用できるSuica通勤定期券のこと。通常の定期券と比べて約10%ほど割安に設定されます。通学定期券、グリーン定期券、FREX及びFREXパルは対象外です。

対象エリアは「東京の電車特定区間内完結となる区間」とされており、私鉄・地下鉄線にまたがっていてもエリア内であれば「オフピーク定期券」を選ぶことができます。

オフピーク定期券対象エリア(画像:JR東日本、オフピーク定期券特設サイトから)
オフピーク定期券利用例。適用区間内の「横浜駅~東京駅」間であれば発売OK。エリア外の駅からエリア内の駅へ通勤する場合、たとえば「平塚駅(神奈川県平塚市)~東京駅」間では、平塚駅~大船駅までがエリア外となるため発売不可(画像:JR東日本、オフピーク定期券特設サイトから)
他社線との連絡定期券を購入する場合も、JR線が対象エリア内であればオフピーク定期券を発売できます。たとえば「横浜駅~霞ケ関駅」間では横浜駅~東京駅が対象区間内となるため、JR線のみオフピーク定期券運賃が適用されます。(画像:JR東日本、オフピーク定期券特設サイトから)

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ピーク時間帯は現在同社が実施している「オフピークポイントサービス」のピーク時間帯と同一の時間となります(詳細はオフピーク定期券特設サイトに掲載)。なお、「オフピークポイントサービス」そのものは対象期間を1年延長し、2024年3月末までとします。

ピーク時間帯はおおむね平日朝の7時台~9時台に設定されており、通勤ラッシュ時間帯以外は通常の定期券と同じような使い心地で使用できます(画像:JR東日本、オフピーク定期券特設サイトから)

3密回避や混雑緩和のニーズ踏まえ導入

「オフピーク定期券」の導入はコロナ禍における3密回避や混雑緩和のニーズを踏まえたもので、同社はオフピーク通勤の促進を通じて利用の平準化と混雑緩和に取り組むとしています。

朝のラッシュ時間帯を避けると

(山手線E235系車両 写真:Ryuji / PIXTA)

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