225系4次車「Aシート」新製車両を公開、3月18日ダイヤ改正から運行開始　JR西日本

JR西日本は1月18日に近畿車輛本社にて、225系4次車「Aシート」新製車両を報道公開しました。「Aシート」とは2019年3月から始まった有料座席サービスを指し、東海道・山陽本線を走る新快速のうち上下各2本の１両（9号車）に設置されています。「Aシート」の乗車には乗車券の他に指定席券が必要です。

現在、「Aシート」に使用されている車両は223系1000番台の改造車両ですが、3月18日のダイヤ改正から「Aシート」に225系4次車が加わります。

JR西日本は3月18日実施のダイヤ改正にて、「Aシート」連結の新快速を増発し、上下各6本になります。「Aシート」連結の新快速の増便に伴い、新たに製造されたのが225系4次車です。

今回のダイヤ改正に合わせて計2両が製造され、既存の225系一般車両に連結します。「Aシート」の位置は現在と同じく9号車です。

外観は225系を基本としつつ、223系1000番台「Aシート」のデザインを踏襲しています。一方、近郊型車両では珍しく片側2扉の片引戸（1000ミリ）を設置。片引戸の扉の採用により、車内寸法に余裕を持たせました。

車内も223系1000番台「Aシート」を踏襲。従来車と同じく、大型テーブル・コンセント付きのリクライニングシートを設置。また無料Wi-Fiサービスの提供もあります。

一方、新しい設備としては車内上部に配信情報装置（車内案内ディスプレイ）を設置。また車内防犯カメラを付けることにより、安全性が高まりました。

客室仕切りの近くには荷物置きスペースもあり、行楽にも使いやすい車両になっています。また客室仕切りや荷物置きスペースは落ち着いた木目調に。このあたりは往年の新快速車両117系を思い出す方がいるかもしれません。

トイレ周辺には1人用の優先座席が設置されています。この優先座席は体が不自由な方がトイレを利用する際に、介助者の利用を想定しているとのことです。

225系4次車「Aシート」の設計に携わったJR西日本車両部車両設計室（設計企画）課長鶴岡誠治氏は、今後の「Aシート」について、「現状では新快速以外にAシートを連結する計画はないが、また利用客の状況なども見ながら検討していきたい」とコメントしました。

記事：新田浩之
※写真は全て記者撮影