京都鉄道博物館 完全ガイド、子連れでも楽しい! 見どころ・54両もの展示・アクセス・料金・SL乗車やシミュレータ体験のコツも(京都市下京区)
京都駅から歩いて行ける日本最大級の鉄道の殿堂「京都鉄道博物館」。梅小路蒸気機関車館の拡張・リニューアルにともない、2016年4月「地域と歩む鉄道文化拠点」をコンセプトにオープンしました。SLから新幹線まで、日本の鉄道史を物語る54両もの実物車両が集結するこの場所は、単なる展示施設ではありません。「見る、さわる、体験する」をテーマに、本物の蒸気機関車に乗車できる「SLスチーム号」や、運転士の訓練で使われる本格的なシミュレータなど、子どもから大人まで夢中になれる体験が満載です。京都駅に近いことから周辺には観光スポットが多いことも大きな特徴です。
この記事では、そんな京都鉄道博物館を120%楽しむための完全ガイドとして、圧巻の展示車両から人気の体験プログラム、アクセス、料金、そして子連れファミリーに役立つ情報まで、お出かけ前に知りたいすべてを徹底的に解説します!
京都鉄道博物館とは?コンセプトと基本情報
2016年、京都・梅小路エリアに誕生した日本最大級の鉄道博物館。そのコンセプトは「地域と歩む鉄道文化拠点」。鉄道の歴史や安全、技術を、驚きや感動の体験を通して楽しく学べる場所です。
【京都鉄道博物館 概要】
・住所:京都市下京区観喜寺町(梅小路公園内)
・営業時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
・休館日:原則として水曜日(ただし祝日や学休期間は開館)、年末年始(12/30~1/1)
・入館料:大人(18歳以上)1,500円、大学生・高校生1,300円、中学生・小学生500円、幼児(3歳以上)200円
・障がい者割引(本人+付添者1名):障がい者手帳などの提示で一般の半額
※SL「スチーム号」乗車体験:高校生以上300円(3歳~中学生100円)
※運転シミュレータ体験:1回100円(事前購入が必要、※電子チケット・アソビューは体験前日の20時~、セブンチケットは体験日の1カ月前から販売開始します。2025年9月現在)
「京都鉄道博物館」へのアクセス方法

京都鉄道博物館は、JR山陰本線(嵯峨野線)「梅小路京都西駅」から徒歩約2分の立地。京都駅から1駅のため、気軽にアクセスできます。
京都駅から市バスで向かう方法もあり「梅小路公園・京都鉄道博物館前」バス停からすぐ、「梅小路公園・JR梅小路京都西駅前」バス停から徒歩約3分です。運賃を比較するとバスよりも電車の方がおトクですが、同日にさまざまな観光スポットを巡る予定がある場合、京都市営地下鉄や市営バス全線、京都バス・京阪バス・JRバス(一部路線を除く)が乗り放題になる「地下鉄・バス1日券」を購入すると便利です。

また、JR「京都駅」中央口から歩いても約20分。2キロ程度の距離で、梅小路公園を散策しながら向かうことができます。春は桜やツツジ、秋は紅葉、冬は梅林が美しく、歩くだけで楽しめる人気スポットのため、散歩気分で向かうのも良いでしょう。


京都鉄道博物館がある梅小路公園の敷地内には「京都水族館」もあり、天然記念物のオオサンショウウオをはじめ、ペンギンやクラゲ、イルカなどを見ることができる人気スポットです。同水族館のほか、京都駅近くの「京都タワー」、JR山陰本線や嵐電でアクセスできる「東映太秦映画村」は、京都鉄道博物館とのセット券の販売があり「アソビュー!」から予約できます。おトクに観光できるように、事前に計画を立てておくと良いでしょう。
「京都鉄道博物館」の見どころを徹底解説
京都鉄道博物館は3階建ての本館や屋外の扇型車庫と転車台、京都市指定有形文化財に指定された旧二条駅舎などがあります。ここでは主な見どころを紹介します。
全54両も! 重要文化財の扇形車庫は圧巻

最大の特徴は、蒸気機関車から新幹線まで54両が揃っていること。
なかでも、1914年建造の重要文化財で現存する日本最古の鉄筋コンクリート造の「扇型車庫」は圧巻! 京都鉄道博物館の前身であり、2015年に閉館した「梅小路蒸気機関車館」から引き継いだもので、蒸気機関車が回転しながら向きを変える「転車台」とともに歴史が感じられる空間です。ここには、人気アニメ「鬼滅の刃」に登場する無限列車のモデルになった8620形(通称ハチロク)など、明治~昭和に活躍した蒸気機関車20両が保存・展示されています。
プロムナード&トワイライトプラザ、本館など多彩な展示場所

そのほか、駅のプラットホームをイメージした屋外スペース「プロムナード」に12両、「トワイライトプラザ」には寝台特急「トワイライトエクスプレス」など6両を展示。広大な吹き抜けの「本館」には蒸気機関車から新幹線まで12両、JR西日本の営業路線とつながっている「展示引込線」に4両を展示しています。
見応えのある鉄道ジオラマ
本館2階には、実物車両の約80分の1スケールの「鉄道ジオラマ」があります。幅30メートル×奥行き10メートルのダイナミックなサイズで、約15分間のプログラムを実施。朝から夜へと変わっていく様子とともに、オペレーターが模型列車の走行や解説を行います。時代・地域・会社を問わずさまざまな車両が走る様子を見ることができるのは、ジオラマならでは。模型列車の運転と合わせて上映される、車両走行映像も要チェックです。
SLの乗車をはじめとする体験プログラムの充実

扇型車庫と並び、梅小路蒸気機関車館時代から人気を集めていた「SLスチーム号」に乗車できます。本物の蒸気機関車が牽引する客車に乗車し、蒸気や煤煙を感じながら往復約1キロを走行できる貴重な機会ですので、是非体験しましょう。マイテ49形客車をイメージしたという、客車のレトロなデザインにも注目です。運行は1時間に1回程度、乗車券は開館時間と同時の発売となりますので、早めに購入しておきましょう。

実際の運転士の訓練にも使われる本格機器による、本館2階の「運転シミュレータ」も人気です。在来線と新幹線があり、利用は1回約10分間100円で、事前にチケットを購入しておく必要があります。1回約10分間100円で、館内でのチケット販売はありませんので、事前にWebでの購入を忘れずにしておきましょう。(電子チケット・アソビューは体験前日の20時、セブンチケットは体験日の1カ月前から販売開始します。)
そのほかにも、鉄道模型の運転体験や、線路点検用の軌道自転車で走行できる「軌道自転車体験」(土日祝日のみ、身長120センチ以上)など、ユニークな体験が満載です。
お土産は歴史的建造物、旧二条駅舎で!

館外スペースには、1904年(明治37年)に建設された「旧二条駅舎」があります。京都市指定有形文化財に指定された木造駅舎は歴史的建造物としても見どころですが、ミュージアムショップにも立ち寄りたいところ。ここでしか買うことのできないオリジナルグッズなどをチェックしましょう。
子どもと行く際の5つのポイント
最後に、小さな子どもを連れて京都鉄道博物館に行く予定の場合、事前に知っておきたいポイントを5つ、紹介します。
1.午前中は屋外展示から
混雑が少ない午前中のうちに、SLスチーム号や扇形機関庫を楽しむのがおすすめ。子どもも飽きずに乗車体験ができます。
2.昼食は館内レストランや芝生広場で
本館2階のレストランでは、JR京都線や東海道新幹線を列車が走る姿を眺めながら食事が出来ます。
「ドクターイエローハヤシライス」「線路チーズのミートソース」といった、鉄道にちなんだ食事メニューが人気です。また、食堂車・お弁当販売ブースでは「923形ドクターイエローランチBOX」などオリジナルの弁当などを購入でき、ブルートレインの食堂車として使用されていた車内で食べることができます。
3.午後は体験型コーナーへ
運転シミュレータや鉄道ジオラマなど、午後は室内でじっくりと楽しめるコーナーを回りましょう。
4. おむつ交換台のある授乳室を完備、キッズスペースも
館内ではベビーカーの貸し出しをおこなっているほか、粉ミルクを作るためのミルクポットやおむつ交換台のある授乳室を完備しています。また、本館2階には靴を脱いで子ども同士が遊べるキッズパークスペースもあり、小さな子ども連れでも安心して楽しめます。
5.最後はお土産ショップへ!
鉄道グッズや限定のお菓子が揃うミュージアムショップは子どもに大人気。おでかけの思い出に購入して帰りましょう。
鉄道の歴史や安全、技術を見て・触って・体験して学べる京都鉄道博物館は、子どもから大人まですべての人が楽しめる日本最大級の鉄道博物館です。
「鉄道には詳しくないものの観光スポットのひとつとして楽しみたい」という人はもちろん、貴重な実車が多数展示され、文化財建造物があれば体験プログラムも充実しているため、全国の鉄道博物館に足を運んでいる人でも満足できること間違いなしです。この機会に、是非足を運んでみてください。
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成しています。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。
(画像:Pixta、京都鉄道博物館Webサイト、京都フリー写真素材、photoAC)
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