1970年代後半から、鉄道分野での導入研究がはじまった光ファイバ通信技術。

鉄道分野では、通信以外に電気・車両・土木など広範囲で応用されている光ファイバ技術の世界で、超大容量送信がまた一歩前進した。

情報通信研究機構(NICT)ネットワークシステム研究所とフジクラは、北海道大学、オーストラリア Macquarie 大学(MQ)と共同で、直径0.16mmの4コア・3モードの光ファイバと、コアとモードを一括で多重・分離するカプラを開発。

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今回、北大が設計、フジクラが開発した4コア・3モード光ファイバと、MQが開発したカプラを使用した伝送システムを、NICTが構築、世界で初めて、直径0.16mmの光ファイバで毎秒1.2ペタビット光信号の伝送に成功した。

これまでは、毎秒ペタビットを超える大容量光伝送の研究では、12コア以上で直径が0.21mmを超えた光ファイバを使用。

今回は、この直径0.16mmを下回る、世界で初めて曲げや引っ張りに強い直径0.16mmの光ファイバで毎秒1ペタビットを超える伝送に成功したことに。

同グループは今後、ビッグデータや5Gサービスなど、増加していくトラフィックをスムーズに収容可能できる、次世代光通信インフラ基盤技術の確立に向けて、産学官連携による国際標準化へむけて取り組む構え。