行ったり来たりの歴史【私鉄に乗ろう82】東武小泉線 その3(8)
西小泉駅方面は左に行きます。
0.9kmで小泉町駅。
駅名標。東小泉駅の歴史が錯綜していましたが、この小泉町駅との行ったり来たりの歴史でした。そもそも中原鉄道が館林と小泉町間を1917年(大正6年)に開業した時の終点駅でした。中原鉄道は1922年(大正11年)上州鉄道に改称し軽便鉄道から地方鉄道になりました。1937年(昭和12年)東武鉄道に買収されます。1941年(昭和16年)太田駅〜小泉町駅間開業。1942年(昭和17年)に旅客営業を廃止しますが1955年(昭和30年)に再開しました。平均乗車人員は435人/日(2016年)。
駅の出入口はICカードの清算ができます。
さて、困ったことに終点の西小泉駅がモロに逆光。
駅に着いてから来し方を見ます。モロに順光。(笑)
島式ホーム1面2線です。2番線に到着しました。
2番線の先には終端部があってその向こうは駅舎。
東武鉄道標準仕様の駅名標。1941年(昭和16年)仙石河岸貨物線の駅として開業。中島飛行機小泉製作所があって貨物取扱が多く立派な駅舎があった様ですが、当時の資料が残っていなくて東武博物館にも無いそうです。1976年(昭和51年)仙石河岸線の廃止で終着駅になりました。2017年現行の駅舎が供用開始。駅名にポルトガル語とスペイン語の表記があるのは、駅のある大泉町は人口10%以上が外国人で、特にブラジル人が多いのです。
駅舎。ブラジリアン・カラーの黄色と緑が使われています。駅名の上にはブラジルの国鳥トゥカーノ(オニオオハシ)をデザインしたシンボルサインが掲出されています。
そう多くもない乗客に外国人の割合が高かった理由が分かりました。
では、【私鉄に乗ろう82】東武小泉線 その4(9) に続きます。
(写真・記事/住田至朗)