京急どこでもドア
※写真は京急電鉄ホームページより

ホームに転落防止用・列車との接触防止用のホームドアを設置することが鉄道各社の課題になっている。しかし、そこには解決しなければならない大きな問題がある。ドア位置・ドア数の異なる車両への対応だ。

京急電鉄も主力の1000形を筆頭に殆どの車両が3ドアだが、2100形(2000形)が2ドア、800形は4ドアとドア数・ドア位置の異なる車両も運行している。

ADVERTISEMENT

そこで登場したのが三菱重工交通機器エンジニアリング(MHI-TES)が開発した「マルチドア対応ホームドア」(どこでもドアⓇ)だ。

この「どこでもドアⓇ」による実証実験が京急電鉄久里浜線三浦海岸駅で10月24日(月)から1年間実施される。営業路線で実際に「どこでもドアⓇ」を稼働させるのは全国でも初めての試みとなる。

「どこでもドアⓇ」は車両改修の必要がなく、地上設備のみでホームドア開閉の連携が可能な「地上完結型連携システム」を採用している。

今回の実証実験はMHI-TESが国土交通省鉄道局の鉄道技術開発費補助金の支援を得て行われる。

三浦海岸駅には「モーニング・ウィング号」2100形(2ドア)、「快特」2100形(2ドア)と1000形(3ドア)が入線する。800形は久里浜までが基本なので三浦海岸駅に4ドアの入線はない。(実験用に臨時で走らせるか否かは不明。)

ちなみに世界初のホームドアは1961年にロシア、サンクトペテルスブルグの地下鉄2号線「勝利公園駅」に設置されたらしい。これが勝利公園駅のホーム。
勝利公園駅

初めて行った時は、ドアが開くまで、そこに列車が来るとは思えないほど武骨な扉が閉まっていた。
勝利公園駅

それに比べると「どこでもドアⓇ」の動画をMHI-TESのホームページで見る限りはスタイリッシュで軽やか。これで台風の時に吹く「風速50m」の風に耐えられるというからスゴイ。

MHI-TESのサイトはこちら、ここで「どこでもドアⓇ」の説明動画を見る事が出来る。実に面白いスマートな仕組みだ。

https://www.mhi-tes.co.jp/products/pfd/