国道235号線から少し入った所に東静内駅。日高本線の代行バス停留所は国道沿いに有りました。この駅にも駅舎の横に駅名標があります。駅舎にも「公衆便所」「JR東静内駅」と大きく表示されています。微妙に「公衆便所」の割合の方が大きいのがちょっと残念な感じ。

駅舎内はとても綺麗に掃除されています。唐突に、天井の蛍光灯のカバーがスゴク意味不明で奇妙です。

ホームに上がる階段には簡易の屋根があります。駅舎がコンクリート・ブロックで作られているのが良くわかります。

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ホームから苫小牧方面。海はこの先に有ります。右の小高い丘、あるいは山? お伽噺の絵本に出て来る様に丸いので笑っちゃいました。この駅、かつては島式ホーム1面2線の交換可能な駅だったそうです。

反対の様似方面です。右の大きな建物は何でしょうか、倉庫か事務所の様でしたが人の気配はありません。

かなりいたんだ駅名標。1933年(昭和8年)国鉄日高線が静内駅〜日高三石間で延伸開業された時に設置されました。1977年(昭和52年)までは貨物扱いがあって有人駅でした。一時期は貨物車の駅舎だった様ですが1994年(平成6年)に現在の駅舎が建てられました。

駅が開業した時、駅の周辺は捫別(もんべつ)という地名でしたが、道内に同じ読みの「もんべつ」が多く存在するので駅名は「東静内」と命名されました。面白いことに現在の地名は、逆に駅名の東静内に改称されたそうです。

駅周辺は日本でも屈指のサラブレッドの産地です。

ホームから駅舎と駅前広場。スゴク静かです。言い換えれば激しく閑散としています。とにかく歩いている人を全く見かけないのです。もちろん多くの方が自家用車で移動しているからだとは思います。でも、極端過ぎる印象なのです。

正面は国道235号線。海も見えています。国道から駅までの50mほどが637号線という番号の県道というのが地図に記載されていて、何だか面白いですよね。

左のJA店舗は撤退してから時間が経っている様です。季節は6月ですが、荒涼として寒々しい空気感を、感じてもらえますでしょうか? 空模様もあるかもしれませんが、写真だけ見せられたら冬だと思いそうです。

筆者はふだんから「人混みが大嫌い」と言っていますが、ここまで「人がいない」というのは淋しいモノです。

わざわざ人口希薄地帯に家を(当然安く)買って1人暮らしをしている東京出身の知人がいます。遊びに行くと、静かで素晴らしい環境なのですが、虫の声も聞こえない冬などは本当に無音で、「深く哲学的な瞑想にピッタリ」とは思いますが、筆者には耐えられそうになかった。人間には他者の存在、雑音が必要なんですよ。その友人は小さな音でクラッシックのコレクションを延々とかけて暮らしています。あるいはインター・ネットで北欧のラジオを聴いています。これがまた凄いオーディオシステムときてます。他人を必要としない人生もアリなのかなぁ。

話が脱線しましたが、東静内駅を後にして春立駅に向かいます。空模様も心配です。

(写真・記事/住田至朗)