国道336号線から北に500mほど入った所に西様似駅がありました。鵜苫駅からは2.5km。※トップ画像参照

貨車の駅舎、ホームは後方の様似側にあります。見えている線路の奥は苫小牧方面。

ホームから駅名標と苫小牧方面。駅舎が小さく見えています。だだっ広い駅前広場には何もありません。

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ホームの名所案内。南1km、徒歩10分の親子岩が国道からも見えました。後で写真をお見せします。背後は広い駅前広場の一部です。青いクルマはレンタカー。

こちらは様似方面。ホームの裏手は駅前広場の続きですが、木材置き場になっています。周囲には低い山が連なっています。

駅名標。1937年(昭和12年)開業。日高幌別駅、鵜苫駅とほぼ似た様な歴史を経ています。JR北海道に継承されるまでに、貨物取扱が廃止され、交換設備が撤去され、無人化されました。高波で日高本線列車の運行が休止されて3年が経っています。

驚いたのは戦前、1945年(昭和20年)の終戦まで、この駅附近から約30kmも北上した浦河町上杵臼地区(地図で探しました 上杵臼という地名はありましたが人家など一軒も無い本当に山間部のど真ん中で、ニオベツ川の削った谷間がありますが当時の痕跡は何も残っていない様でした)まで森林鉄道が敷設され森林資源を運んでいたというのです。三井物産所有の森林から切り出した木材などを運んだ三井軌道です。ディーゼル機関車などが1日6往復もしたというのです。戦後放置されていましたが線路などは撤去されたとのことです。

駅舎は車掌車ヨ3500形を改造したモノです。窓が多いので分かります。出入口は左右にあります。

塗装が傷んでますね。鵜苫駅と同様に様似中学校美術部の生徒さんたちが描いたイラストです。2003年(平成15年)に描かれたということですから、こちらも15年以上の歳月を経ています。ピンク色の空に飛ぶ海鳥たち、手前の側面は青空に雲です。国道側の前面には虹が描かれています。

駅舎のデッキから駅前を見ています。道路はほぼ真っ直ぐ500mほどで国道336号線に当たります。道沿いに商店などはありません。

こちらは2014年3月に日高本線の車内から撮った写真。レンズの汚れに気付いたのはホテルに戻ってからでした・・・。駅舎や電柱に付いていた縦型の駅名標は、2019年6月には無くなっていました。残っている駅には残っていますからJR北海道さんが意識的に撤去したとは考え難い。あまり良い気持ちはしませんが、どうしても盗難を疑ってしまいます。人の気配も監視カメラもないですし。心ない鉄道ファンの所業で無いコトを祈ります。

終点の様似駅に向かう途中で名所案内にもあった「親子岩」を撮りました。空が青かったらさぞかし美しい眺めでしょうね。

次は終点の様似駅です。大狩部駅から75.4km。やはり一日かかりました。

(写真・記事/住田至朗)