熊本県玉名市。九州新幹線 新玉名駅を出た下り新幹線車内の右手車窓に映るのが、ブリヂストン熊本工場。

実はこの工場で、鷹匠が活躍している。

ブリヂストン熊本工場では、敷地内に迷い込んでしまった野生のハトを敷地の外に帰すべく、タカがハトの追い払っている。

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この迷い込んだハトを放っておくと、保管してある製品や製品の材料にハトの羽根などが落ちてしまい、製品の品質を損なう恐れがある。

ハトの侵入を未然に防止するために、建屋内への侵入を防ぐカーテンの設置や、スピーカーで動物の鳴き声を流し、ハトを追い払うなどの対策を打ってきた。

そしてさらなる対策のひとつとして2017年から導入したのが、タカによるハトの追い払い。

タカのような猛禽類は、ハトにとっては大の天敵。日ごろから鷹匠(タカやその他の猛禽類を飼育・訓練する専門家)に訓練されているタカは、鷹匠の指示に従い、機敏な動きでハトを追い払う。

またあるひ日は、工場従業員がつくったアーチの間を、低空飛行でくぐりぬけるパフォーマンスをみせてくれる。

1971年に操業を開始したブリヂストン熊本工場は、各種工業用途向けの繊維補強ゴムホースの生産からスタート。

その後、品種を拡大し、現在は建設機械(ブルドーザー・ショベルカーなど)に使用されるワイヤーで補強された高圧ホースや自動車のオートマチックトランスミッションなどに使用される自動車用ホースを生産。

また、農業機械・建設機械に装着されるゴムクローラも生産中。このゴムクローラは、ブリヂストンが世界に先駆けてコンバイン(農業機械の一種)用途に開発したもので、その後にミニショベルなどの建設機械用途、他の農業機械用途のゴムクローラが開発され、ホースとともに生産量を拡大し続けている。

画:ブリヂストン
文:鉄道チャンネル