※2015年8月撮影

トップ画像は、夜明駅久大本線ホームに掲出されていた「夜明のシンボルマーク&キャッチフレーズ」というポスター「太陽を手招く夜明」とあります。気温が35℃を越えているので、ご勘弁!という気分ですが。(笑)

駅舎の横に「夜明の鐘」。この鐘は昭和30年代まで地元の夜明小学校でチャイムとして使用されていたものだそうです。夜明小学校は136年の歴史に2011年(平成23年)幕を下ろし廃校。鳴らしてみました。子供たちのいない始業のチャイムです。

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※2015年8月撮影

※オリジナル写真が縦なので加工してあります

夜明という美しい駅名に惹かれて駅に来る筆者の様な人は多い様です。駅名は、旧夜明村の地名に由来します。元は焼畑開墾地だったことから「夜焼(よやけ)」でしたが夜明に転訛したそうです。しかし夜明小学校廃校でも分かる様に地区の人口減少が深刻。「夜明の鐘」も地域の衰退に対する「希望」をこめて地元が建てたものです。

暑いし、駅周囲に飲料の自販機もありません。階段を降りてもポストがあるだけです。国道386号線を夜明大橋方面に歩いて行きました。店舗跡が並んでいるので気が滅入ります。

※2015年8月撮影

国道には歩道がありません。たぶん歩行者を考慮していないのです。交通量は多く、自動車はスピードを出しているのでカナリ怖かったですが、5分ほどで自販機を見つけてやっと冷たいお茶を飲むコトができました。

駅に戻って、12時2分の久大本線久留米行をホームで待ちます。

※2015年8月撮影

跨線橋から日田方面を見た写真です。山あいを筑後川(この辺りでは三隅川と呼ばれます)の穿った谷に沿って鉄道が敷かれているのが分かります。左から日田彦山線が合流します。

※2015年8月撮影

久留米行が来ました。JR九州キハ125形気動車2両編成です。

※2015年8月撮影

久大本線日田方面行も来て列車交換。

※2015年8月撮影

トンネルを抜けたと思ったら夜明ダムが見えました。またすぐにトンネルに入ってしまいます。

※2015年8月撮影

筑後川を渡ります。この後久大本線は筑後川の左岸を川とは距離をおいて並走します。

※2015年8月撮影

うきは駅。1931年(昭和6年)筑後千足駅として開業。駅の南側に千足というエリアがありますが、駅所在地は福岡県うきは市浮羽町朝田。どうも住所表示というのは謎が多いです。巨大な観光案内板。強風は吹かないのかな。心配になるほど大きい。(笑)

※2015年8月撮影

筑後吉井駅。1928年(昭和3年)開業以来の木造駅舎があります。

※2015年8月撮影

田主丸駅。1928年(昭和3年)開業。ふるさと創生資金で田主丸町が浮羽工業高校生徒デザインの駅舎を建てました。ユニークな河童の駅舎が有名ですが写真を撮っていません。駅名標にも河童が描かれています。

※2015年8月撮影

筑後草野駅。1928年(昭和3年)開業。駅からは少し離れていますが、「草野・紅桃林地区の伝統的町並み」が保存されていて国の登録有形文化財などが複数あります。古い建築の好きな筆者は、散歩したいのですが、なかなか再訪できませんね。

※2015年8月撮影

久留米駅からは鹿児島本線に乗ります。

このコラムは2020年7月に書いていますが、梅雨前線に伴う豪雨が続き九州では甚大な被害が出ています。被災され亡くなられた皆様のご冥福をお祈り申し上げます。久大本線も日田駅~向之原駅間が橋梁流失などで不通になっています。JR九州管内では他にも多くの箇所で被害が多く出ています。JR九州さんの発表では、被害は下記です。

 合計 345 件の被害を把握。内訳は以下。
・久大本線 :橋りょうの流失及び橋脚の傾斜、トンネルや線路への土砂流入、盛土流出など 145 件の被害
・肥薩線 :橋りょうの流失や盛土・路盤・道床流出など 65 件の被害

・鹿児島本線:土砂流入や盛土流出など 26 件の被害

・その他線区:倒木や土砂流入、線路浸水、盛土流出など 109 件の被害 ※2020年7月14日現在

 

しかも豪雨は長期にわたって続いています。これ以上の被害が起きないことを切に願います。

※筆者は既にコラムなどで青春18きっぷ鉄道旅の写真を度々使用しています。重複していますが、御容赦ください。

※価格、駅などは2015年当時のものです。

(写真・文/住田至朗)