新潟トランシス(IHIグループ)の電気式気動車が、新潟東港からミャンマーへ船に載せられて渡った。

運んだのは、赤い地に「K」の白文字が印象的な輸送事業者で知られるケイラインロジスティックス(川崎汽船グループ)。

新潟トランシスと丸紅は2018年、ミャンマー国鉄からヤンゴン・マンダレー幹線鉄道むけ電気式気動車24両を受注。受注金額は当時約70億円。

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この気動車は、最大の商業都市ヤンゴンから首都ネピドーを通り、第二の商業都市マンダレーへむかう中間地点のタングーまで、約267kmを結ぶ幹線鉄道を走る。

実現するとヤンゴンからタングーまで従来約7時間かかるのを約3時間20分と大幅に短縮して結ぶ。

ケイラインロジスティックスは、このミャンマーむけ電気式気動車の輸送業務を受託。ことし9月、6両の海上輸送を実施した。

このプロジェクトは、日本政府ODA(政府開発援助)プロジェクト「ヤンゴン・マンダレー鉄道整備計画(フェーズI)」で全24両が日本から輸出されるもの。

その第一便となる今回の6両は、2011年にミャンマーが民政に移行して以降、初めて導入される日本製の新製鉄道車両に。

9月5日にティラワ港で行われた本船からの揚げ荷役作業には、ミャンマー国鉄をはじめ、多数の関係者が集まり、本船艙内からの車両の吊り上げ、陸揚げ、構内引き込み線までのトレーラー輸送と、最後に線路に載せる作業まで、一連の工程を見守った。

川崎汽船グループが、ミャンマーむけ日本政府プロジェクト案件輸送を担うのは、2014年に日本政府からの無償資金協力でミャンマーに送られた3隻のフェリーを広島港からヤンゴン港へ海上輸送して以来。