列車内や駅構内などで、年間3万8000トンものゴミが発生しているJR東日本エリア。

そのなかでもJR東日本 首都圏エリアや、一般家庭・オフィスで発生したを処理し再資源化する拠点が、東京都品川区八潮にある。

JR東日本東京資源循環センター。

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新幹線大井車両基地や東京貨物ターミナル駅の海側、細長い土地にA・B・C・S棟と4棟が縦に連なっている。

JR東日本環境アクセスが運営するJR東日本東京資源循環センターは、上野・大宮・新木場にあったリサイクルセンターを統合するかたちで2010年に稼働。

JR東日本の駅や列車内、ショッピングセンター、オフィスなどから排出された廃棄物や機密文書のほか、一般家庭から排出された容器包装プラスチックの再資源化を行っている。

年間1万7700トン、1日63トンを再資源化できる処理能力をもつ。

同センターは、A・B・C・S棟と各棟がゴミの種類に特化して分類されている。

A棟(混在・飲料容器処理棟)には混在ゴミ分別ライン、缶・びんライン、ペットボトルラインの3ライン。列車内で発生する混在ゴミや駅の分別ボックスに捨てられた缶・びん・ペットボトルの分別、圧縮などの中間処理を行っている。

B棟には、OA用紙・機密書類ラインと新聞・雑誌・ダンボールラインの2ライン。オフィスから排出されたOA用紙や機密書類、駅の分別ボックスに捨てられた新聞・雑誌などの古紙類の中間処理(破砕・選別・圧縮)を行っている。

C棟では、自治体(一般家庭)から排出された廃プラスチックの中間処理(選別・圧縮)を実施。

S棟では、搬入された廃棄物の一時保管場所として、また商業施設などから排出された発泡スチロールの中間処理(溶解)を行っている。

この4棟で再資源化された資源は、その後のリサイクル工程を経て再び製品に生まれ変わる。

アルミ缶は再びアルミ缶に、スチール缶は建築材料などに、色分けされたびんはガラス製品の材料に、古紙はコピー用紙や新聞・雑誌・トイレットペーパーに、発泡スチロールはプラスチック製品などに、ペットボトルは卵パックやクリアシート、繊維材料として制服などに使われる。