国鉄形電車特急の顔を想わせる、あずき色とクリーム色の2両固定編成検測車、443系が京都鉄道博物館で12月19~22日、3日間にわたり特別展示される。

443系は、1975(昭和50)年に近畿車輛で製造された国鉄時代の電気検測用車で、交流区間も直流区間も検測できる交直両用検測車として2両固定編成2本が登場した。

その仕事は、走りながら架線の状態をチェックしたり、異常か所の発見やメンテナンス計画のためのデータ収集など。

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2両ともモータつき車両で、クモヤ443が架線検測、クモヤ442が信号を検測する。

国鉄分割民営化後は、JR東日本(第1編成)とJR西日本(第2編成)に1本ずつ渡され、電車区間の検測を担当。

JR東日本の第1編成 クモヤ443-1+クモヤ442-1 は、勝田電車区(勝田車両センター)に配備され、E491系 East i-E が登場した2003年まで活躍、のちに廃車された。

いっぽうのJR西日本 第2編成 クモヤ443-2+クモヤ442-2 は、向日町運転所に配備。現在も吹田総合車両所京都支所を拠点に各地を検測している。

検測エリアはJR西日本を越え、JR四国やJR九州、京都丹後鉄道宮福線、IRいしかわ鉄道線、あいの風とやま鉄道線、えちごトキめき鉄道などのJR線以外の路線へも駆けつける。

京都鉄道博物館では、今回、この443系 第2編成を、本館1F 「車両のしくみ/車両工場」エリアで、12月19~22日、3日間にわたり展示する。