横浜。元町・中華街駅の先、地下トンネルで線路を延伸し、車両留置線を整備する計画がすすむ横浜高速鉄道みなとみらい線。

横浜高速鉄道は現在、東急電鉄 元住吉検車区の一部を借りて自社車両を留置している。この借地期限などの関係で、横浜高速鉄道は自社線のみなとみらい線に車両留置場を置くことを計画した。

その具体案が、元町・中華街駅の先につくる、みなとみらい線車両留置場計画。車両留置だけでなく、引き上げ線としても活用し、定時運行確保や運行トラブル時の早期ダイヤ回復などにも役立つと見込む。

10両編成4本が留置できるイメージ

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計画ルートは、元町・中華街駅のすぐ先でゆるやかなS字カーブ(曲線部228メートル)を描き、その先で直線。両渡り線(分岐部99メートル)を経て、車262メートルの車両留置部に至る、総延長589メートル。

「なるべく民有地の下を少なくするような視点で計画。港の見える丘公園の下に計画した」

曲線部は単線トンネル上下各1本 合計2本、分岐部は複線トンネル、車両留置部は二連トンネルで10両編成4本が留置できるイメージ。

横浜高速鉄道が保有するY500系は8両編成。東急をはじめとする乗り入れ車両のなかには、東横線 優等列車などにつく10両編成も走るから、10両をとめるスペースが要る。

2018年にはトンネル計画か所周辺の地盤構成・地盤強度・地下水位状況を把握するため、ボーリング調査、各種試験、地下水観測などが行われた。

曲線部は民有地の地下を通過するため、区分地上権という権利を設定し金銭補償する。今後も地権者などと情報共有・交渉などを重ねていく構え。

――― 横浜高速鉄道は、みなとみらい線 根岸方面延伸とこの車庫線との関連性について、「延伸計画とは直接的に関係ない。将来の延伸には支障とならないように検討はしている」と伝えている。