2020年12月31日~2021年1月4日の5日間、上下各7本、合計14本の新幹線が現行160km/hを210km/hに引き上げて営業運転する予定だった青函トンネル。その初日の2020年12月31日について、JR北海道はこう伝えた。

「2020年12月31日は、青函トンネルの下り線で確認車による確認行為が十分に行えなかったことから、以下の新幹線7本は通常の速度である時速160kmで運転した」

210km/h運転を行わなかった列車は、新函館北斗行き はやて91・93号、はやぶさ95・1・7・13・19号。

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原因は、「新幹線高速走行に支障がない状態を確認する確認車が誤検知し、建築限界外側の設備を内側にあると判断したか所が発生したため」という。

「誤動作したか所は9か所。現地に社員が向かい設備が建築限界の外側にあり安全であることを確認してから、当日の新幹線を運転開始したが、確認行為に時間を要し、青函トンネル内下り線の全区間において確認車走行による確認ができなかったため、通常の速度である時速160kmで運転した」

JR北海道は12月31日付けの公表で「確認車は12月31日夜半から1月1日未明にかけて運転し、新幹線高速走行の安全性確認を行う。1月1日から1月4日まで、新幹線14本が当初計画どおり青函トンネル内を時速210kmで営業運転する予定」と伝えている。

210km/hで運転する列車は、上り東京行き はやぶさ10・14・18・22・28・32・34号、下り新函館北斗行き はやて91・93号、はやぶさ95・1・7・13・19号。

今回の青函トンネル通過速度210km/h引き上げ運転では、新幹線高速走行中の貨物列車の誤進入を防止するシステムや高速確認車の開発、レールの削正、高速走行試験により走行の安全性を確認したなどで実現。

所要時間は、現行より約3分短縮し、東京と新函館北斗の間を現行最速3時間55分で結ぶ見込み。