JR旅客6社は6日、年末年始12日間(2020年12月25日~2021年1月5日)の利用状況を公表した。

新型コロナウイルス感染症の影響による帰省などの移動の自粛や、大雪による運休により、各社いずれも前年比3~4割程度の利用率で推移した。特急・急行列車の輸送量については下記の通り。人数は期間中の上り・下り利用者数合計、パーセンテージは前年同日比較。

JR北海道(4区間) 10万7千人 31%
JR東日本(16区間)173万1千人 33%
JR東海(9区間)160万5千人 32%
JR西日本(11区間)104万4千人 30%
JR四国(3区間)5万2千人 33%
JR九州(3区間)33万9千人 38.5%

ADVERTISEMENT

46区間合計で、年末年始期間の特急・急行列車輸送量は前年比32%にとどまった。一方、近距離利用における落ち込みは長距離ほどではなく、都市部では前年比5~6割ほどとなった。

※端数処理のため表記上は合計・増減が合わない場合があります。

JR東日本

大雪に伴い東北・信越地方の多数の線区に運休などの影響が出ている。新幹線・特急列車などの利用者数は173万1千人で前年比33%。総武・成田線(成田エクスプレス)は5千人で前年比3%まで落ち込んでいる。

初詣関係駅の三が日乗降人員は、原宿・代々木が11万9千人(前年比38%)、川崎が20万3千人(前年比59%)、鎌倉が8万9千人(前年比40%)、成田が2万人(前年比33%)。

近距離利用に関しては、交通系ICカードによる自動改札利用延べ人員が4,296万人で、前年比61.5%だった。

JR東海

12月30日から1月1日にかけて各地区で降積雪・強風の影響を受けたほか、12月30日に山陽新幹線での車両点検及び飛来物の影響で遅延や運休が生じた。

新幹線利用者は152万4000人(前年比32%)、在来線特急列車は8万1000人(前年比35%)で、特急列車全体では160万5000人(前年比32%)の利用があった。近郊区間の定期外利用は名古屋近郊が163万2000人(前年比53%)、静岡近郊が59万6000人(前年比50%)。

JR西日本

年末年始12日間の山陽新幹線利用者数は63万5千人(前年比29%)、北陸新幹線が13万人(前年比35%)、在来線特急が27万9千人(前年比29%)で、新幹線・在来線特急の利用者は合計104万4千人(前年比30%)だった。

関西空港線 日根野~関西空港間の特急「はるか」利用者数は上り下り合わせて2千人で、前年比2%だった。京阪神地区に関してはICカード利用者を含む近距離券の利用者数が76万8千人(前年比57%)。

JR九州

JR旅客6社の中で前年比が最も高かったのはJR九州だった。九州新幹線は上り下りあわせて16万6千人(前年比39.5%)、在来線特急は17万3千人(前年比37.6%)。

期間中最も混雑した列車は、九州新幹線が12月30日の下り「さくら553号」で、乗車率105%。特急列車は同日の長崎本線下り「かもめ19号」で、乗車率は125%だった。日豊本線は同日の下り「ソニック27号」が乗車率99%で最混雑列車となった。

JR四国

JR四国の年末年始期間中利用状況は、瀬戸大橋線で11万2千人(前年比34%、サンライズ瀬戸などを含む)、主要3線区が5万2千人(前年比33%)だった。

瀬戸大橋線の利用ピークは、下りが12月26日(土)の5,900人(前年比30%)で、上りが1月4日(月)の7,100人(前年比33%)。

JR北海道

荒天により12月31日は「北斗」18本含む107本の列車が運休。新幹線の運転状況はおおむね好調だったものの、在来線では荒天により連日の運休が発生し、期間中の運休本数は前年比7本増の473本に。

北海道新幹線の新青森~新函館北斗間利用者は2万1千人(前年比28%)。在来線の東室蘭~苫小牧、札幌~岩見沢、南千歳~トマムも含めた4線区合計で特急利用者数は10万7千人、前年比31%。

駅利用実績としては、札幌駅の利用者数が93万3千人(前年比50%)、新千歳空港駅が18万9千人(前年比39%)。

鉄道チャンネル編集部