かわまち大賞を受賞したスカイツリー足元の北十間川の河川空間整備 写真:国交省

東武鉄道は、東京スカイツリーの足元を流れる北十間川の水辺空間を生かした地域振興の取り組みで、国土交通省から2020年度「かわまち大賞」を受賞した。地元の東京都墨田区、北十間川水辺活用協議会との3者共同受賞。

かわまち大賞は、河川空間を活用して地域の賑わいを創出した先進的な取り組みを顕彰する国の制度。北十間川は荒川水系の一級河川で、東武は墨田区や水辺活用協との官民連携により、水辺、鉄道高架下、道路、公園が一体となった空間創出に成果を挙げた。実際のかわまち形成では、河川敷地内に遊歩道や商業空間を設け、スカイツリーなどとの間に回遊性を生み出した。

大賞選考では、活力ある地域づくりに官民が地域住民も含めて議論を重ね、デザイン面のガイドラインを取り決めて統一性を持たせた点などが評価された。

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賑わい創出で、東武は主に東武スカイツリーラインの高架下開発を担当。2020年6月、北十間川沿いの鉄道高架下にオープンした複合商業施設「東京ミズマチ」は、街を行き来して〝下町の魅力〟に出会える水辺空間を目指して開発した。

ミズマチはウエスト、イーストの2ゾーンからなる高架下約450m、鉄骨造り平屋建ての路面型複合商業施設。名称は施設東側の東京スカイツリータウン内「東京ソラマチ」にそろえ、水辺にあることを分かりやすく提示して、親しみを持たせている。

文:上里夏生