突然幕を下ろした札沼線非電化区間 廃止1年後の沿線を訪ねて(4)

2021.06.01

JR北海道は2020(令和2)年5月7日をもって札沼線・新十津川~北海道医療大学間を廃止することを決定しました。同日は多くの人に最終列車が見送られる予定でしたが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて4月17日をもって全面運休となり、突然の幕切れを迎えました。「廃線1年後の沿線を訪ねる旅」第4話は、浦臼駅周辺と代替バスの現状などを紹介します。

【前回】突然幕を下ろした札沼線非電化区間 廃止1年後の沿線を訪ねて(3)
https://tetsudo-ch.com/11376019.html

※鉄道チャンネル編集部:一部を除き、写真は2021年4月取材時に撮影されたものです。本連載は全5回を予定しております。

札的駅

コンクリート製のホームと待合室が特徴的

札的駅は、1960(昭和35)年9月1日に開業しました。地名は札的内川を指すアイヌ語の「サッテクナイ」(やせる・川)に由来していると言われています。小さな駅のほとんどが、木製ホーム・木製待合室なのに対し、札的駅はコンクリート製のホームと待合室を有しており頼もしさを感じます。

浦臼駅

浦臼駅は廃止後も公共施設として利用されている

浦臼駅は1934(昭和9)年10月10日に開業しました。1979(昭和54)年2月1日に貨物扱い廃止、1984(昭和59年)年2月1日に荷物扱い廃止、同年3月31日に簡易委託駅となり無人化されました。1997(平成9)年12月1日に、浦臼町営「ふれあいステーション」を併設する新駅舎となり、同時に浦臼町歯科診療所が開業しています。

代替バスの現状

公募によって「かぱと~る号」と命名

浦臼駅前に代替バスが停車していました。月形~石狩当別の路線は1日9往復、月形~浦臼は1日5往復運行されています。月形浦臼線の車両はトヨタのハイエースで、1990年代まで札沼線で運行されていたキハ53系をイメージしたクリーム色が施されています。

利便性は向上しているはずだが…

運転手に話を聞くと「市街地は一律200円、月形まで片道400円とJRより安く、しかも便利になっているはずなのに、お客さんは少ない」と言います。自家用車の普及だけではなく、学生や高齢者など車を運転しない人も著しく減少しているのでしょう。「鉄道の次はバスの廃止」という事態を危惧せずにはいられませんでした。

鶴沼駅

乗降客0人!

鶴沼駅は、1956(昭和31)年11月16日に開業しました。単式ホーム1面1線を有し、ホームの一部が用水路の上に作られているのが特徴です。駅周辺には町営住宅が建っているほか、徒歩圏内に鶴沼公園や浦臼温泉があるものの、この駅の2015-2019年の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は0人。ほとんどの人が鶴沼駅を利用していないことが浮き彫りになりました。

おいしいおにぎりを味わう

美味しいおにぎりが食べたいときはここ!

札沼線非電化区間沿線は屈指の米どころ。美味しいご飯が食べたくなりました。鶴沼駅近くの国道沿いで地元の米農家が育てた米を使ったおにぎりを販売しています。メニューは約20種類以上、日によって銘柄が異なるので、いつでも美味しいおにぎりが味わえます。廃線探索の際に立ち寄ってみてください。

於札内駅

未舗装路にぽつんと現れる於札内駅

於札内駅は、1959(昭和34)年12月1日に開業しました。地名はアイヌ語の「オサッナイ(o-sat-nay)」(川尻・乾く・川)の当て字と言われています。駅までは道幅の狭い未舗装路を通らねばなりません。駅に至る踏切に、冬期間通行止めの標識が立っているなど、2015-2019年の乗車人員(特定の平日の調査日)平均が0.4人だったこともうなづけます。

文/写真:吉田匡和

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