JR西日本 新型電気式気動車 DEC700 形が最初に配置される車両基地―――広島支社 下関総合車両所 新山口支所。

画像はちょうど10年前の新山口支所。その名のとおり、山陽新幹線・山陽線・山口線・宇部線が接続する新山口駅が最寄りの車両基地。

いまこの新山口支所に所属する車両は、8割以上が気動車。

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内訳は山陰線の益田・下関方や、山口線、岩徳線、芸備線を担うキハ40・47系列、山陰線 益田方や美祢線を走るキハ120など。

そのほか、山口線を行く名物列車、SLやまぐち号の35系客車もここにいる。

新型電気式気動車 DEC700 形は、どの路線をベースにテスト走行するか。SLといっしょの山口線を舞台にするか、存続のゆくえを探る芸備線に行くか。

そんな新型電気式気動車 DEC700 形がやってくる新山口支所には……。

新山口支所には、転車台が2つあった

この新山口駅、18年前までは、違う駅名だった。小郡(おごおり)と名乗っていた。

当時の小郡駅、いまの新山口駅は、本州の西の鉄道要衝のひとつ。国鉄時代からある小郡機関区には、国内蒸気機関車の主力形式が集結していた。

画像↑↑↑は、国土地理院1975年の上空写真。小郡機関区には、いまと違って転車台(ターンテーブル)がもうひとつ。合計2基の転車台があった。

現存する転車台には、いまと違い、180度を超える扇形の車庫があった。

その転車台の広島方にあるもうひとつの転車台は消え、いま電留線や検修庫があるのがGoogleマップで確認できる。

もうひとつ驚くのは、新山口駅 南口(新幹線口)から広がるエリア。

ま新しい山陽新幹線よりも南側、いまの小郡御幸町、小郡黄金町、小郡高砂町、小郡緑町といった、山口市立小郡南小学校を含む新山口駅 南口一帯は1975年当時は、更地や田んぼだった。

さらに、駅の北側をみると、6月26日にグランドオープンした「KDDI 維新ホール」(山口市産業交流拠点施設)や、山口南警察署 新山口駅前交番は、もともと貨物ヤードだったことがわかる。