恐るべき水の力【木造駅舎コレクション】066

2022.01.13

※2021年4月撮影

トップ画像は、肥薩線 鎌瀬・瀬戸石間の球磨川第1橋りょう。令和2年7月豪雨により人吉駅側の橋桁一連を残して、残りの四連は河川内に流失してしまいました。また、同種のトラス橋を有する那良口・渡間の第二球磨川橋りょうでは全ての橋桁が流出しています。

このトラス橋はトランケート式のピントラス橋であり、2007年に経済産業省が選定した全国の近代化産業遺産群33のうちのひとつである≪九州南部における産業創出とこれを支えた電源開発・物資輸送の歩みを物語る近代化産業遺産群≫の中に数えられていました。

坂本駅を出発して球磨川沿いに走っていると所々で凄まじい形になった肥薩線の線路を見ます。あまりにも酷い箇所がたくさんあって、大好きな肥薩線のことを思うと気が滅入ります。

※2021年4月撮影

葉木トンネルの手前では橋りょうが形を失っていました。

※2021年4月撮影

巨大な岩が元の線路上に転がっています。瓦礫の山です・・・。

※2021年4月撮影

トップ画像の肥薩線球磨川第一橋りょうのたもとにいます。八代駅側、鎌瀬駅側です。向こう側のトラスを除いて橋りょうが全部なくなっています。

※2021年4月撮影

2016年7月に肥薩線で人吉に向かっていた時の前面展望。球磨川第一橋りょうの手前、上の写真に近い位置です。

※2016年7月撮影

場所を変えて望遠レンズで撮りました。

※2021年4月撮影

橋台だけが残っています。言葉を失います。

※2021年4月撮影

肥薩線球磨川第一橋りょうの八代駅側、鎌瀬駅ホームは残っていますが肥薩線線路を緊急用道路にする工事が行われている様です。

※2021年4月撮影

国道129号線は球磨村に入ります。

※2021年4月撮影

瀬戸石駅のあった場所には何も残っていません。右の球磨川に突き出た岩の上に、かつては木々が茂り、赤い屋根の住宅がありました。

※2021年4月撮影

2018年3月に下り列車から撮った瀬戸石駅ホームです。「カワセミ」と列車交換しています。駅前の赤屋根の住宅も写っています。ホームもあの家も、跡形も無く流されてしまった・・・なんと恐ろしい水の力でしょうか。

※2018年3月撮影

目を凝らしても対岸には駅の痕跡がほとんど見えません。写真右手前の欄干にご注目ください。

※2021年4月撮影

先ほどと同じ2018年3月に撮った瀬戸石駅ホーム。対岸の国道、左端に写っている橋が上の写真の欄干です。

※2018年3月撮影

望遠レンズにするとひしゃげた線路が見えました。複線になっているのは瀬戸石駅部分です。

※2021年4月撮影

同じ2018年の後方の写真。信号の先に建物があります。

※2018年3月撮影

対岸の左に見えているのが上の写真の建物。左の赤いガーター橋は壊れています。その向こうの小さなお堂は無事に見えますが右の住宅は残念ながら全滅でした。

※2021年4月撮影

この瀬戸石駅辺りが激流の被害が最大だったのではないかと感じました。瀬戸石駅は駅舎やホームの待合室など何度も水害で流されていますが、ホーム自体が無くなってしまうというのは尋常ではありません。

(写真・文/住田至朗)

※木造駅舎などJR九州さんの許可をいただいて撮影しています。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道は感謝の気持ちを持って撮影しましょう。


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