「ボロボロ車両がピカピカになった!!」のキャッチコピーも決まる銚子電鉄のさび止め塗料

ぬれ煎餅からたい焼き、ペットフードまで、まさに何でもあり状態の銚子電気鉄道のオリジナル・タイアップ商品に、今回はさび止め塗料が加わった。「サビキラーPROボロピカEX by銚子電気鉄道」が発売された2021年7月5日は、折しも銚子電鉄の開業98周年の記念日。

千葉市の塗料メーカー・BAN-ZIが開発した商品を、銚子電鉄ブラントで販売する。新商品は、これまでのさび止め塗料で問題になっていた「さびが再発する」、「さびは一時的に止まったが、さびていない部分に付着して元の塗膜がはがれる」、「油性系が多く匂いがきつい」といった課題を解決した。

銚子電鉄との関係は、2017年に実施された「デハ801を往年の姿に!車両修復プロジェクト」。太平洋からの潮風でさび付き、老朽化してボロボロになっていた電車を、見事ピカピカによみがえらせた。復元なったデハ801は今も外川駅構内に展示されている。

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銚子電鉄の商品といえば、いささか自虐的で秀逸なコメントが目を引くが、今回は「ボロボロなもの(経営)をピカピカにしたい」の願いを込めた。サビキラーには、赤さびを黒さびに変えて進行を止める機能があり、「この技術で銚子電鉄の経営状況も赤字を黒字に転換し、なんとか鉄道の存続を図りたい」の思いも託す。

家庭用の50グラムからプロ仕様の16キロ缶まで、用途に応じて5種類の商品がラインナップされている。

文:上里夏生
(画像:銚子電気鉄道)