関東の鉄道事業者11社局の路線を対象とした、クレジットカード等のタッチ決済による「後払い乗車サービス」の相互利用がいよいよ始まります。各社局間の相互直通運転にも対応し、使い慣れたクレジットカード1枚で、複数の鉄道路線をシームレスに乗り継いで移動できるようになります。

【参考】関東の鉄道11社局、クレカなどの「タッチ決済」で相互利用可能に 2026年春以降の開始目指す(※2025年10月掲載)
https://tetsudo-ch.com/13015011.html

3月25日始発から相互利用が解禁

対象となる11社局と導入規模

・小田急電鉄
・小田急箱根(箱根登山線、箱根登山ケーブルカー)
・京王電鉄
・京浜急行電鉄
・相模鉄道
・西武鉄道
・東急電鉄
・東京地下鉄(東京メトロ)
・東京都交通局(都営地下鉄)
・東武鉄道
・横浜高速鉄道(みなとみらい線)

これまで一部の事業者で導入が進んでいたタッチ決済サービスですが、2026年3月25日からはこれら11社局54路線729駅を対象とした相互利用が可能に。これにより、各社局間の相互直通運転にも対応し、複数の路線をシームレスに乗り継げるようになります。

鉄道事業者11社局間を相互に乗り継いで利用できるようになる(イメージ)

チケットレスで改札を通過

利用方法はシンプルです。タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)や、同カードが設定されたスマートフォンなどを、自動改札機の専用読取部にかざすだけ。事前に券売機できっぷを買う必要も、ICカードにチャージする必要もありません。対応する決済ブランドはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯の7ブランドです。

運賃体系と利用時のルール

運賃は「10円単位」の大人運賃

適用される運賃は、普通旅客運賃(10円単位)です。現時点では「大人運賃」のみの設定となり、子どもが利用する場合でも大人運賃が適用されるため注意が必要です。

また、東京メトロ線と都営地下鉄線を乗り継ぐ場合に限り、連絡普通旅客運賃から70円が割り引かれます。その他の運賃割引は適用されません。

定期券との併用などは不可、利用時の注意点

相互利用が可能になることで便利になるタッチ決済サービスですが、注意すべき点もチェックしておきましょう。

まず、タッチ決済利用時は他の乗車券等(定期乗車券等)との併用はできません。また今回の相互利用の対象となる鉄道事業者11社局以外の路線への乗り越しはできず、対象11社局以外の路線をまたいでの利用もできません。

「改札口をいったん出場する東京メトロ線の乗換駅」「改札口をいったん出場する都営地下鉄線の乗換駅」「改札口をいったん出場する東京メトロ線と都営地下鉄線の乗換駅」では、乗換時間が60分を超えると、乗換駅からの運賃が新たに必要となります。

乗換時間に注意する必要がある駅のイメージ

なお、東京メトロ線と都営地下鉄線の乗換駅(青山一丁目駅、市ヶ谷駅、春日駅・後楽園駅、人形町駅、門前仲町駅)、小田急線と相鉄線の乗換駅(大和駅)では「のりかえ専用改札」を利用することができます。

のりかえ専用改札が利用できる駅(イメージ)

新たな運賃計算システムを開発

後払い乗車サービスの相互利用にあたり、相互直通運転を始めとする関東特有の入り組んだ路線網や改札外乗換え等、複雑な運賃計算上の課題に対応する必要がありました。

そこで鉄道事業者11社局とオムロン ソーシアルソリューションズ(OSS)が協働し、新たな運賃計算システムを開発。当該システムと三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera transit」及びQUADRACが提供するSaaS型プラットフォーム「Q-move」を連携させることで、相互利用サービスの実現へと至りました。

開始時点では対象外となる11社局の路線・駅もありますが、関係各社は今後も対象範囲を順次拡大するとともに、後払い乗車サービスの相互利用が可能な鉄道ネットワークの拡充を図るとしています。お持ちのタッチ決済対応カードで、スムーズな移動を試してみてはいかがでしょうか。

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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