(画像:那須野が原博物館提供)

1902(明治35)年から1918(大正7)年まで、栃木県の氏家と喜連川町間の約8.25kmを、人が車両を押すいわゆる「人車鉄道(人車軌道)」が結んでいた。名を「喜連川人車鐵道(きつれがわじんしゃてつどう)」という(※)。

2021年現在、栃木県さくら市で、約1世紀も前に廃止された人車鉄道を復興させる機運が高まり、有志による「喜連川人車鐵道再現計画」が進んでいる。

地域活性化に資するプロジェクトという位置づけで、当時の車両を再現するのみならず、かつての線路跡地にレールを敷設し、実際に運行させることを目標としている。プロジェクトチームは5月、国道293号 ニッカウヰスキー栃木工場近くの弥五郎坂に試作車両および試作線路を配置・設置した。

試作車両と試作線路。軌道敷設は5月4日、車両設置は5月9日にそれぞれ行われた(画像:人車鐵道再現計画チーム提供)

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人車鉄道の車両建造費やレール敷設費などは、クラウドファンディングサイト「Wonder Stream」で募る。リターンとしては「お礼状」や当時のきっぷを再現した1~3等切符などが用意されており、1口1,000円~200,000円で支援ができる。

CFの目標額は600万円で、受付は7月31日まで。支援総額は7月17日時点で目標額の40%に相当する240万円を突破している。

鉄道チャンネル編集部

※……運営会社名はのちに「喜連川人車軌道」に改称。